shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

今週も筑波山ハイキング(後編)

2024-05-22 05:30:09 | 山行・旅行
5月19に筑波山を歩いて来た。
前編に引き続き、鬼ヶ作林道で観た植物から順ご覧いただきたいと思う。

前編で樹木の花をご覧いただいたので、後編では草花をご覧いただきたい。
先ずは馴染みがあるシソ科のこの花なのだが・・


タツナミソウ(シソ科タツナミソウ属の多年草)の仲間だとすぐに分かったが、筑波山にはオカタツナミソウが観られるので自信がなかった。
帰宅後調べたら、オカタツナミソウは茎に下向きに曲がった毛が生えるとのことだった。またオカタツナミソウの葉は、卵形または三角状卵形で先がやや尖るとあった。
茎に生える毛についてはこの写真では分かりにくいが、拡大すると下向きに生えているように見えた。また葉の形からしてもオカタツナミソウのように思われた。


続いてはこの花が群生していた。


フタリシズカ(センリョウ科チャラン属の多年草)だが、下の写真を画像検索したらサンニンシズカと出てきたので、笑ってしまった。


黄色い5弁の花が陽当りのよいところに咲いていた。


ウマノアシガタ(キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草)のようだ。


こちらのキク科の花は舌状花が10個あった。


ハナニガナ(キク科ニガナ属の多年草)だ。
ここ数年観てきた中で、ハナニガナの舌状花の数は狭い範囲で場所によって異なることが分かった。
白山で観たものは11~12個、北アルプス(柏原新道)では11個、尾瀬では8~12個、吾妻連峰では9個、飯豊山では9~11個、高妻山では11個、越後三山の中ノ岳では10個であった。ちなみにウィキペディアには7~11個程度と書いてある。
尾瀬には毎年出かけていて、歩く場所も多様であった。そのためハナニガナを観た場所も都度異なった。舌状花の数が8~12個だったのもそのためであると思われるが、生育環境と関係があるのかは分からない。


次の花は地面近くに咲いていた小さな花だ。


画像検索ではサギゴケ(サギゴケ科サギゴケ属の多年草)が示唆されたが、花色が違った。
シロバナサギゴケかもしれないが、確信が持てなかった。
花の長さもサギゴケより小さいように見えたので、トキワハゼあるいはシロバナトキワハゼ(サギゴケ科サギゴケ属の一年草)かもしれない。
(なつみかんさんから、トキワハゼのように見えるとアドバイスいただきました。)

次も写真は1枚しかない。


ハンショウヅル(キンポウゲ科センニンソウ属のつる性低木)のようだ。
ハンショウヅルは本州、九州に分布し、林縁や林内に生育する。葉は長さ4~9cmの卵形の三出複葉で対生する。花柄の長さは6~12cmで、先端に紅紫色の鐘形の花を1個下向きに付ける。花期は5~6月。

テンナンショウの仲間がたくさん観られた。マムシグサなどはあまり好きでなく普段は撮らないが、これは葉に斑が入っていたので撮った。種名は分からない。


キャンプ場からは登山道を登っていく。先週まだ咲いていたユキザサ(ユリ科マイヅルソウ属の多年草)は、ほとんどが花を終えていた。
残花を見つけて撮った。


エンレイソウも数カ所で観られた。


これまでこの道を歩いたのはカタクリの時期が多かった。
カタクリはすでに葉も姿を消していて、気配すらなくなっていた。

次の花は女体山から御幸ヶ原に向かう途中で咲いていたものだ。


ヒイラギソウ(シソ科キランソウ属の多年草)だと思う。
ヒイラギソウは本州の関東地方の北西部に分布し、山地の半日陰の林縁にある崩壊しやすい斜面の草地などに生育する。花期は4~6月。花は青紫色の唇形で、茎の上部の3~5段になる葉腋ごとに、4~6個ずつ輪状につく。


男体山から自然研究路へ進んだ。先週見つけたヤマブキソウがまだ咲いていたが、写真は撮らなかった。
ニリンソウはすっかり終わっていたが、ようやく見つけたのがこの残花。周囲の個体はほとんど枯れてきていた。


帰路は長い階段を降りて、鬼ヶ作林道に出たところで一旦休憩し、15時前にクルマに戻った。
ちょうど小雨がぽつぽつと落ち始めてきていた。

今週も筑波山ハイキング(完)

コメント (10)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今週も筑波山ハイキング(前編) | トップ | 2024年初夏の尾瀬ヶ原~アヤ... »
最新の画像もっと見る

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます^^ (attsu1)
2024-05-22 07:11:34
タツナミソウ
同じ向きに咲いていて、見るとニコニコしちゃう花なんです^^;

ハナニガナ
ニガナは、そちこちで見るんですが、花びらの先端の形が好きだったりします^^;

ハンショウヅル(キンポウゲ科センニンソウ属)
ヒイラギソウ(シソ科キランソウ属)
どちらも、科と属をみて、へぇぇぇでした。
センニンソウが。キンポウゲの仲間とは、
驚きました。

ニュースで、尾瀬を紹介していました。
気持ち良さそうに皆さん、ハイキングしていましたよ^^
返信する
attsu1さん おはようございます (shu)
2024-05-22 08:11:03
コメントありがとうございます。
タツナミソウにも沢山種類があることを知りました。現地での観察が大切ですね。

ハナニガナの中で標高の高い所に咲いているのは舌状花が10~11枚のようです。
尾瀬では山地帯~亜高山帯で咲いていて、場所によって舌状花の数が違うようです。
もう少し調べてみたいと思います。

ハンショウヅルはキンポウゲ科で、驚きました。
ハンショウヅルとセンニンソウはずいぶん違いますし、センニンソウとキンポウゲもずいぶん違いますね。
ヒイラギソウは筑波山でしか観たことがありません。

尾瀬では尾瀬ヶ原のミズバショウが見頃となっています。
今週金曜日~土曜日で出かけたいと思います。
返信する
懐かしい野草! (ran1005)
2024-05-22 18:33:03
沢山の足跡を残して頂きありがとうございます。
筑波山に登山ではなくハイキングですか?
健脚でいらっしゃるので、余程の行程でない限り、ハイキングなのでしょうか?
私も自力で運転出来て居た頃、八ヶ岳の裾野で良く見ていた植物ばかりで、とても懐かしいです。
ウマノアシガタの花は艶が在って上手に撮影が出来ず苦手です。
綺麗に写しておいでデス。
何気なく見ていたハナニガナの舌状花は生息地によって個体差が在るのですネ。
流石shu様の観察眼です。
斑入りのテンナンショウやヒイラギソウは初見です。
ヒイラギソウはキランソウ属?
長い筒状花が集まって咲いている珍しい野草ですネ。
とても興味深く拝見しました。
返信する
流石は花日記 (山歩き)
2024-05-22 19:02:04
shuさんこんばんは。筑波山ハイキングお疲れさまでした。たくさんの花を見せて頂きましたが、知らない花が多かったです。

それらは見たことがない花と、せっかく咲いていても見逃した花の二通りだと思います。shuさんの、見逃すことなく丹念に撮影し、徹底的に調べ上げる姿勢には頭が下がります。

知っている花ではフタリシズカについて私もさらっと調べました。花序が3本のもあるし、4本のものもあると分かりましたし、ヒトリシズカにも2本のものがあると分かりました。本数以外にも違いがあるのだと思いますが、こうなると手に負えません。

そういえばと、3輪の花をつけるニリンソウ、2輪の花をつけるサンリンソウもあることを思い出しました。おまけにどちらも1輪、2輪、3輪と増えていくとすれば、イチリンソウもあるようなので、何が何だか分からなくなります。

ハナニガナもよく見かけますし、舌状花の数にバラツキがあるとは思っていましたが、shuさんのように分析したことはありません。流石だと思います。低山から高山まで生育範囲が広いですね。

尾瀬のことを述べられていましたが、山開きのニュースをラジオで聞きました。そろそろ出かけられますね。こちらでも山開きする山の標高が上がっていますので、混雑しない花の見頃(贅沢な望みです)を見逃さないように歩き回りたいです。
返信する
ran1005さん こんばんは (shu)
2024-05-22 20:50:22
コメントありがとうございます。
筑波山には公式のハイキングコースが6つあります。
今回はそのうちの薬王院コースとキャンプ場コースを歩いてきました。
お花はそれらのコースではなく、2つのコースをつないだ鬼ヶ作林道沿いでたくさん観られました。

八ヶ岳にも何度か歩いていますが、高山植物がたくさん観られて良かったです。
筑波山には高山植物はなくて、その代わり多様な山野草が観られます。

キンポウゲ科の花は独特の光り方をして写真が難しいですね。
今回は曇り空だったのが幸いしました。晴れていると花弁が白く写ることが多いです。
斑入りのテンナンショウの仲間は私もあまり観ていません。今回はいくつか観ました。
ヒイラギソウはこの山でしか観たことがありません。珍しい花でこの花を観るために筑波山を訪れる方もあるようです。
しかし多くのハイカーは素通りしていました。
返信する
山歩きさん こんばんは (shu)
2024-05-22 21:12:41
コメントありがとうございます。
筑波山は低山ですが、植物の種類が多いことで有名なようです。東京都の高尾山もそうだと聞きました。
ご存じない花が多かったのは、林道で観た花が多かったからでしょう。標高で言うと400m足らずだと思います。

フタリシズカには果穂が2個ではなく、3~5個もあるものがあります。
今回観た中にもそういうものがいくつかありました。画像検索でサンニンシズカと出てきたのには笑いました。

ハナニガナで舌状花の数が少ないものは、標高が低いところで観られるように思います。
以前巻機山を歩いた際、下の方では舌状花は7個、上の方では11個あったのを思い出しました。
高山植物のタカネニガナでは8~11個、クモマニガナでは11個のようです。
なお、ニガナの仲間についてはご存じかと思いますが、次のような関係があります。

ニガナ:Ixeris dentata
シロバナニガナ(ニガナの変種):Ixeris dentata var. albiflora
ハナニガナ(シロバナニガナの品種):Ixeris dentata var. albiflora f. amplifolia
タカネニガナ(ニガナの変種):Ixeris dentata var. alpicola
クモマニガナ(ニガナの変種):Ixeris dentata var. kimurana
返信する
楽しそう! (なつみかん)
2024-05-22 21:56:50
shuさん、こんばんは。
地元の山は照葉樹林がメインなので、地面に光が届かず林縁以外花がありません。
こんな風にいろんな花が見られる山歩きはいいですね!
フタリシズカをサンニンシズカと言ってくるなんて、AIはどんな覚え方をしてるんでしょうね。
五人くらいまで見たことがあるので、試してみたいです。
ヒイラギソウは初見です。
こちらの方には生息しない花なのですね。
ムラサキサギゴケに似た花は、トキワハゼにとてもよく似ているように見えますが、大きさが違ったのでしょうか。
(ムラサキサギゴケは匍匐性、トキワハゼは茎が立つので、そういう点でもトキワハゼっぽく見えました)
返信する
なつみかんさん こんばんは (shu)
2024-05-22 22:18:06
コメントありがとうございます。
今回はお花を観ながらのんびり歩いて来ました。
写真でお分かりのように林道といっても道幅が広いので、陽当りもけっこう良かったです。
周辺は恐らく戦後間もない頃に植林された杉林が、いつの間にか混生樹林になったようなところです。

AIの名誉のために申し上げますと、ちゃんとフタリシズカも出てきました。
誰かがサンニンシズカと上げたので、真面目なAIがそれをなぞったのでしょう。

サギゴケ科の小さな花はトキワハゼかもしれません。
花の長さは1cmほどでしたから、サギゴケよりも小さいように見えました。
トキワハゼ、あるいはシロバナトキワハゼと訂正しておきます。
ありがとうございました。
返信する
フタリシズカ (takan32)
2024-05-23 19:31:09
shuさんへ、フタリシズカは奈良県宇陀市にスズランを見に行った時に見ました。
私は、きょう、箕面の滝に行ってきました。大阪府北部にある人気のハイキングコースです。ユキノシタやコアジサイが見られました。滝道コース以外も歩いてきました。オオルリやキビタキもいました。
返信する
Unknown (shu2702)
2024-05-23 19:48:46
takan32さん こんばんは
コメントありがとうございます。
箕面の滝に行かれたのですね。山野草と野鳥をお楽しみになられたようでよかったですね。
ブログで拝見できるのを楽しみにしてます。
今日は午後に自宅を出て、先ほど尾瀬の麓まで来ました。
明日、明後日は尾瀬ヶ原でのんびり過ごそうと思います。
返信する

コメントを投稿