少太 BLOG

考える日々

駄目な二人をみていて

2016-09-11 18:19:33 | 日記
目覚めよく、自転車で本屋に行き、本も買わずに出てきて、ビールを買い、川原で一杯やっていると、川の向こう側に勢いよく土手から降りてきた男女がやって来て、仮に恋人同士という事にしておいて、その恋人同士が手荷物からフライングディスクを取り出して、中むつまじく始まったのだけど、これが、いっこうに手から手へとわたらないく、やがて互いのフォームがハチャメチャになり、もう力任せに投げるというより手渡す感じになってきて、その手渡す感じのフォームでは、ただ地面を縦に転がるだけであり、その転がるフライングディスクを足まで使いだし、蹴りあいになって、しまいには互いの中心に転がり止まるディスクを拾おうともしなくなり、女の方が、しぶしぶ取りに行き、やがて手荷物にしまいこみ、舞わないフリスビーを始めて見たなーと微笑していたら、その手荷物から今度はバドミントンを取り出して、始めたのだけど、このリレーがまたひどく、20分程の間に3往復、ガットに当たれば1回として6回、が最高で、しかも6回が一度
きりで、あとはすべて3
回以下という、やがては例の苛立ちのためか、力任せにラケットを降り下ろすようになり、手に持っている道具が入れ代わっただけで、フリスビーの時と同じフォームになっていて、力任せに打たれたシャトルは斜めに地面に落下する形になり、またしても真ん中に落ちたシャトルをどちらも拾わなくなってきて、今度は男の方がしぶしぶ拾い上げ、そうしたらその場所に女の方が歩み寄ってきて、肩をよせ、こちらからは口づけをした様に見えた、いや、確かに口づけをした。



最初のフリスビーから始まり、もうこの段階で僕は涙が出るほど笑ってしまい、川をこえて聞こえやしないかというほどの笑い声を発していて、飛ばないフライングディスクというのが実はこちらの誤解であり、究極に運動神経の未発達な二人を目にしたのだった。だけどこれが、どちらか片方が普通に動けてしまうならば、片方はつまらなくなり、「どんくさいなー」「うるさいわねーもうやめて帰りましょ」ということになり、謎の口づけという行為にまでいたらないのではないか、究極の恋人同士なのではないかと思えてきた。



バドミントンをあきらめて、次に取り出す手荷物の中身が気になったけど、肌寒くなってきたので、自転車をこいだ。


久しぶりの一人の休日、一時の好きな時間だったけど、二人でいる時間が長いためにそう思えるのであって、一人でいる時間が長ければ、一時の好きな時間などとは思わないかもしれないな、という想いが、あれほどまで運動神経のない奇跡的とも言える恋人同士をみていて、脳裏をよぎった。
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