少太 BLOG

考える日々

動物の条件反射のように

2016-11-29 18:58:25 | 日記

ジェイムスジョイスの本を読み終えて、長い間確かにそこにいて、市民になってその街を今の今まで歩いていたのだけど、突然と夢から覚めて、あの人々はまだ何処かで明日を迎えるのか、それで馬車に乗り、また出かけてゆくのかと思うと、取り残されたようなさみしさがこみ上げてきて、人恋しさというのは大人になるほど薄れていくが、というか、人恋しさを忘れていくわけではなく一人に慣れていくのであって、ある時思春期に思うようなその人恋しさが急に記憶からこみ上げてきたみたいになって、それは大粒の涙を流して泣くことはもうないだろうと思っていたのに、偶然いくつかの物事がうまく交わった時に動物の条件反射のようにこみ上げてくるような、そんな感じになった。

擬人化

2016-11-16 02:19:18 | 日記
いつもの魚やさんの、拾い上げたが、いまだになかの悪い二匹の猫をみていて、、。



ふーんだ、いつもいつもただあんたとじゃれていたいだけなのに、あんたときたら絡みつこうとすると「フーー!」だの「シャーー!」だの言うもんだから、僕はまだ子供なのに、大人げないったらありゃしない。
僕より先にこの家に住んでいたからって一度くらい僕の遊びにつきあってくれてもいいじゃないか、とにかく遊びたいんだよ、僕は。ふん、もういいや。




なにいってるのよ、あたしはあんたがこの家にきたその日からあんたが気に入らないのよ。この家の人間とやらがあんたがまだとても小さくて、よちよちしてて可愛いもんだから、「○○ちゃん○○ちゃん」とかいって可愛がられて、その可愛がられる傾向に進んでいたから、長年のあたしが築いたこの人間達との日常がおかしくなっちゃっうのよ。
それで大きくなっても、あんたはバカみたいに台所の生ゴミをあさったり、いつもいつも怒られながらも結局注目されているじゃないの。頭にくるわよ、あたしはこの人間とやらが嫌がることはしないようにしてやってきたのに。



あーもう僕にはあなたがわからない。


はー私はもう大人よ、あんたとは違うのよ。つきあってなんかいられないわよ。

迷宮

2016-11-09 18:14:26 | 日記

とある建物に入るとそこは迷路の館のようになっていて、人々がしどろもどろになってさまよい歩いていて、僕は人工的に作られた森の中や、何処かで観たような幻想的な空間、何処かで観たものがごちゃ混ぜになって現れたような空間を長い時間さまよっていて、人々に出口を尋ねても「解らない」という返事のみで、しかしそのうちに一人だけ迷いなく歩いているように見えた人に出会い出口を尋ねると、黙って手招きされて、その後ろ姿を追っているとたどり着いたのは最初に入った入り口であった。


「ここは入り口ではないか」といったところ「僕にも出口が解らないのだから、解らない段階ではここが出口だという考え方もあるのではないか」という様なことを言い出して、それで試しに入り口から外に出てみたら、その瞬間時間の流れがコマ送りの様になって、一向に進まずに、過去に戻れないための重たい壁を無理に戻ろうと押し進めているようになって、そちらは諦めて仕方なくまた入り口から入りまた歩きはじめたら、さっきの様子とはまたすっかり変わっていて、抜けてきたはずの人工的森林もなく、幻想的空間は違う場所になっていて、それでいつの間にか小学校の木造校舎の教室にたどりついて、なぜ小学校だと言えるのかというと、黒板に6年3組と書かれていたのであり、僕も小学生になっていて、それで皆が座っているのだけど、空いている席がなく、つまり僕の席がなく、名簿を見ると名前もなくて、しだいに気分が悪くなってきて、トイレに駆け込んだ。


個室でうずくまっていると、一人の生徒がやってきて「おい、こいつうんちしてるぞー!」と号令をかける様な言い方で叫び、あれよあれよと種類の違う声の数が増えていき、そこで「そうだった、この時代、学校でうんちをすると馬鹿にするという意味での注目の的になるのだった」という事を思い出して、だからうんちの場合は授業中に「先生気分が悪いです」と見え透いた嘘をつくか、運よく外での体育の授業の場合であれば、皆が熱心に同じものに集中しているその隙にこっそりと抜け出すか、さらに運よく昼休みであれば、猛ダッシュで自宅に帰るかという事になっていて、なぜその事にきずかなかったのか、そうか僕はさっきまで大人の姿だったのだ、という事に気付いたものの、「それはおかしな話だ、そうかこれは夢なのだ」という事には気付かずに、勢いよくドアを開けて一目散に走り出した。



木造校舎を抜けるとそこに下りる階段と上がる階段があって、「よし、上に行けばこの迷路のような館の全体像が見渡せるような場所があるのではないか」と思って、階段を登り、ドアを開けると、白い漆喰壁の部屋に出て、そこにいる人々は皆黒いフード付きのコートをきていてそのうちの一人の老人がこちらに気付いてそばにきて「おい、ここに来ては駄目だ、いいか、こっちの階段を下りていきドアを開けたらそこがお前の行くべき場所だ」と、登ってきた階段とは別の階段をさして言った。


それで言われたままその階段を降りると長いらせん状になっていて、言っていた通りに扉があって、ドアを開けるとさっきの上下の階段の前に出て、そこで「あの部屋は死者の部屋だったのか」という事になった。それでは上った階段を引き返した場合は何処にたどり着いたのだろう」という疑問を抱きながらまた歩き始めたところで目が覚めた。




トイレに行こうと時計を見ると12時すぎで外ではみぞれが降っていた。それでまた布団に戻り夢の事を考えていた。この夢はいったい何だったのか、それで一つの事から考えてみた。その一つの事というのはあの迷宮の中で唯一正しい方向を指していたのが死者だったという事。それでこのような仮説をたててみる。



最初に入った入り口というのが実はこの世に生み落とされた瞬間であり、人の道にはいくつもの迷いや苦悩があるものだが、自分にとってより良い道というのは誰にもわからない。自分が充実した日々を送っていられたとしても、それが正しい道だということにはならない。もし別の道を歩んできたとしても、そこに交わる世俗的な変化が自身にとって良い方向、悪い方向に働くというだけでそうした自身に及ぼす影響を除けば、生としては同じことかもしれないし、そういう人生そのものを表していたのがあの迷宮であり、正しい道というのが迷宮の出口であり、だからそこにいる誰もが出口を見つけられなかったのであり、ただ一つ生きている段階で確実に言えるのは「だれもが死に行く」ということで、死後の世界があるのかどうかわからないし、あった場合には「だれもが死を通過する」ということになり、ない場合は「だれもが死ぬ」ということになり、ともかく「死」というものが一度はあるわけで、死を通り抜けた、あるいは死んだ夢の中のあの死者だけが正しい道を知っていたというのはうなずける話だ。




ということを考えながらうだうだしているうちに、また眠ったらしく、気がつけばまたあの迷宮の入り口にいた。

夢の続きではなく、夢の最初に戻っていた。


猫の名

2016-11-03 18:14:32 | 日記

いくら野良猫でも、飼い猫にはつけないようなあだ名に似た名前を呼んでいて、いい加減だなぁと思いながらも、歴代のいい加減につけた名前を巡る。

アカ(いつもいる女性がそう呼んでいた)
モジャ(もじゃもじゃな様子から)
サビ(サビ猫のため)
ヤットちゃん(毎日通い徐々に近づき、やっと触らせてくれた)
モットくん(ヤットちゃん同様、やっと触らせてくれたと思ったらもっともっとというようにして頭をすりすりしてくる様子から)
ボブ(これも誰かがそう呼んでいた)
ナデオ(なでてなでてというようにやってくるオス猫のため)
キュリちゃん(キュリという飼い猫に間違えるくらい似ているため)
キュリもどき(キュリという飼い猫に姿ではなく動作が似ているため)
テンテキ(これはもうその猫の何かというよりは、サビ猫のサビがもっとも嫌うため)
チャーちゃん(茶トラのため)
チャーちゃん(上のチャーちゃんとは別の茶トラ猫、居場所が違う)
オトーちゃま(広範囲にわたりあちこちに子をもつボス的オス猫)
ピンクちゃんジュエリーちゃん(よく外で遊んでいる姉妹猫、これは飼い猫で飼い主が教えてくれたが、どっちがピンクでどっちがジュエリーだか忘れた)
チビちゃん(子猫。という事は大きくなったら多分デカちゃんになる)
カマッテくん(他の猫を撫でていると、かまってよーというように鳴く)
シロクロちゃん(そのまま、白と黒の猫)
オカーちゃま(いつも子猫を見守っている母猫)
カオでかちゃん(身体に対して顔がでかい)
デカネコ(全身がでかい)
コチビちゃん(理由を忘れた)
ヨリメちゃん(目が寄っている)

などなど、、、、、、、、、



まったくいい加減だ。それら猫達にあう人の数だけ名前があるのだろう。