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伊東良徳の超乱読読書日記

はてなブログに引っ越しました→https://shomin-law.hatenablog.com/

白いひつじ

2010-05-16 21:12:05 | 小説
 高校受験時に初めて養子であることを知った鳥貝一弥が、東京の大学に入りアパート探しで行き詰まっていたときに声を掛けられてたどり着いた不思議な学生寮をめぐって、不思議な住人たちに翻弄され(弄ばれ)ながら、自己の出自と子どもの頃の幻と折り合いをつけていく青春小説。
 奇矯な言動と少年愛志向を見せつける百合子千里(ゆきさと)をトリックスターとして、個性の強い住人たちの言動を謎解きめかしく進め、鳥貝が故郷で密会する喫茶うすゆきの女主人ミハルへの思いに少しときめかせ、少しジンとさせて終わらせる展開は巧みです。
 鳥貝とミハルの危うげで切ない関係が、ただでもいいなぁと思えるところ、これが話が同性愛に進むと予期させたところで出てくるので、より効果的に使われています。
 打たれた布石はほぼきれいに収束され、読み心地はいいです。不思議な学生寮に鳥貝が足を踏み入れた日に訪れた紳士の話が、さっと読むと回収されていないように読み落としそうになりますから、「たたずむ人のジャケット姿に鳥貝は思いあたるところがあった」(199ページ)はちょっと不親切かも。そこはそれくらいの方が洗練されているという評価なんでしょうけど。
 結局は恵まれた学生たちのできすぎた友情物語ということになり、そこを見るとなんだかなぁと思いますが、作品としてのとりまとめ方は、巧いなぁと感心しました。


長野まゆみ 筑摩書房 2009年11月30日発行
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クーデターとタイ政治-日本大使の1035日-

2010-05-16 19:22:50 | ノンフィクション
 駐タイ日本大使だった著者が在任中に経験した、タクシン政権から2006年9月のクーデター、総選挙での親タクシン派政権の成立、反タクシン派の首相官邸占拠に至る時期のタイの政治情勢と日本外交についての手記。
 タクシン政権時代についての説明では、タクシンの財力・不正蓄財とそれまでのタイの政治家が無視していた地方農民の心をつかむ手腕など、ここ数年のタイ情勢がタクシンを中心に動き続けている事情の背景がわかります。
 軍部のクーデター後事態収拾のために首相を引き受けたスラユット新政権を、欧米がクーデターによる出自故に非難し続けるのを尻目に日本は「クーデターは残念」といいつつ友好関係を進めて関係を強化していった、日本外交の意外なしたたかさも注目点でしょう。
 そういった点の他に、弁護士としては、一連の政権交代の中で裁判所が決定的な役割を果たしている(日本の基準では、あまりにも政治的に動いている)ことに驚きます。2008年9月9日には親タクシン派政権のサマック首相が憲法裁判所の判決によって閣僚資格を失って失脚、さらに2008年12月5日には憲法裁判所の判決で政権与党が解党されその幹部の政治活動が禁止されて否応なく野党への政権交代に至ったといいます。12月5日の判決の方は選挙違反が理由なのでまだ理解できないでもないですが、9月9日の判決は首相がテレビの料理番組に出演したことが理由(221~223ページ)って、凄すぎる。


小林秀明 ゆまに書房 2010年4月15日発行
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世界で一番美しい花嫁になる方法

2010-05-15 02:10:35 | 実用書・ビジネス書
 美しく見せるためテクニック集。
 日常の場面やパーティー、そして結婚披露宴を想定して、容姿容貌を美しく見せるための一言アドバイスを見開きで展開しています。全体を通じて順序立てて構成されているものではなく、ある場面では心構え的なもの、ある場面では長期的な美容法、ある場面では即応するテクニックというように、いろいろなことが書かれています。
 最初に予想したよりも、気の持ちよう的な心構えというか精神論も多く、姿勢・立ち居振る舞い・言葉についてのアドバイスが意外に多い感じです。
 最後の章は、美しく見せることよりも、婚活の心構えになっています。「花嫁になる」ためにはそこが大事ってことでしょう。その冒頭の「結婚すれば幸せになれるのではありません。幸せな人が結婚できるのです。」(118ページ)って、「私は今、幸せではありません。どうかあなたが私を幸せにして!」という空気を全身から醸し出している女性とぜひとも結婚したいという男性が、はたして、どれほどいるでしょうか(119ページ)という話。なるほど、ですが・・・その後、要するに自分から誘うな、男に誘わせろ、安売りするなという趣旨の駆け引きの話が延々。ちょっと疲れるというか、気が滅入りました。さて、美しい花嫁になったその後の人生は?


西村有紀子 東京書籍 2010年4月10日発行
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入門 東南アジア現代政治史

2010-05-15 00:57:08 | 人文・社会科学系
 欧米列強による植民地化以降の東南アジアの政治史を時期を追って区分して解説した本。
 植民地支配によってそれまでの歴史や交易、民族と無関係に人為的な境界線を引かれ、宗主国の利益のために稲作等の食料生産を破壊されてプランテーションなどの商品作物栽培を強制され一部の富豪と大多数の貧困層に分裂させられ、植民地支配のための分断統治で民族間の対立を煽られたうえで、各国が独立した過程が読み取れます。
 そして第二次大戦後の東南アジアの歴史は、植民地支配が残した大多数の貧困層の存在が共産主義勢力の浸透を帰結し、それに加えて中華人民共和国の成立とフランスがインドシナの植民地支配にこだわったことから生まれたベトナムの分裂のために冷戦の最前線となったことから、共産主義とそれに対する反発が大きな要素となって進むことになります。
 冷戦期に反共を最優先としたアメリカの支援で独裁政権が成立し延命し強権支配と不正蓄財・腐敗を進めていく様子、ベトナム戦争の終結を機に東南アジアでの冷戦構造が米中対立から中ソ対立に変化してベトナム対カンボジア・中国対ベトナムという社会主義政権同士の戦争に至った様子、その過程でアジア的価値などといって民主主義や人権を軽んじてきた「自由主義国」の様子が比較的淡々と記述されています。
 政治史としてみると、民衆の支持がある故に共産主義勢力をも取り込む必要があった支配者の立ち回り方に興味を覚えました。特にインドネシアの独立後初期のスカルノ政権での共産党と国軍のバランスの取り方とか、もう少し読み込んでみたい気がしました。カンボジアのシハヌークとソン・サン派とポル・ポト派になると同床異夢の魑魅魍魎ぶりが見え見えで気味が悪いですが。
 時期を区切ってそれぞれの地域を説明していくパターンは、各国のできごとが関連しているときはわかりやすいですが、そうでないことも多くそれぞれの地域について飛び飛びになったりダブったりする感じの方が強く、ちょっと読みにくく思えました。世界史・地域史の本の宿命ではありますが。


中野亜里、遠藤聡、小高泰、玉置充子、増原綾子 福村出版 2010年3月15日発行
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夜明けを待ちながら

2010-05-13 22:22:17 | 小説
 18歳の時に放火の疑いを掛けられて故郷を捨てたサイモン・ライリーが叔父の死を知って17年ぶりに故郷の町に戻り、サイモンを愛してサイモンが町を去る際に初体験をした当時16歳の少女だったエレンと再会し、プチホテルを経営して地元の名士の息子で弁護士の婚約者との結婚を控えていたエレンとよりを戻し、過去の放火や叔父の死の謎に迫るというミステリーの形式のポルノ小説。
 「二見文庫ザ・ミステリ・コレクション」のシリーズだそうで、裏表紙には「官能ラブサスペンス」と謳っていますが、「ミステリー」「サスペンス」部分は分量的にもごくわずかですし、早い段階で犯人は示唆されていて「謎解き」の興味はなく、犯人の悪事がいかにして露見するかだけのものの上に、その部分もひねりもないしあまりに簡単で安直。
 サイモンとエレンは発情期の犬や猫もビックリするくらい、5章以降(つまり最初の20%を超えたら)顔を合わせればひたすらHするばかり。読んでる感じでは全体の半分近くが濡れ場のように思えました。
 サイモンは、粗暴で短気で自分勝手な人物。エレンに対して繰り返し「約束はできない、愛の言葉もなしだ、セックスだけ、それだけだ」(215ページ)といい、自分が性欲を満たすとそのままエレンを置いて立ち去ってしまいます。作者は、そういう人物を崇めるようにエレンにベタ惚れさせている上、エレンの友人の女性コーラにも賞賛させています。これ本当に女性作家が書いたのかと疑いますが、サイモンのハンサムぶりや肉体への賞賛ぶりは女性作家ならではの表現と思われます(ちょっと男性読者には辟易するくらいの書きぶり)。
 他方、エレンに振られる婚約者のブラッドも傲慢なエリートでやはりジコチュウですが、サイモンのジコチュウ、身勝手ぶりと比較するとそれほど酷くないように思えます。終盤でブラッドがかつてコーラと別れた原因となったコーラの悪い噂がブラッドの母親の仕組んだものと知った後のブラッドの反省ぶりは、ちょっと極端で卑屈とも言えますけど、どうみてもサイモンよりはるかにいい性格に思えるんですが。終盤の変貌は置くとしても、前半の三角関係は、粗暴で性欲だけのジコチュウ男と体面重視の傲慢エリートの競り合いという、今どきの女性にはどっちも嫌われる典型パターンなのに、エレンがブラッドには冷淡にしつつサイモンを賞賛するのは理解できません。この種の三角関係設定で弁護士が悪役・振られ役という設定が多いのは、アメリカ社会での弁護士への視線の反映でしょうけど、アンフェアに思えるのは私が同業者だからというだけでしょうか。
 日本語タイトルにはほとんど意味はありません。原書のタイトル(Return to Me)の方は、初恋+焼け木杭パターンを暗示してはいますが。でもエレンやブラッドの結末を見るとハイスクール時代に人生を巻き戻すのが正解で17年の歳月は無意味だったかのようです。現実に目を向けたくないノスタルジー志向の読者を想定しているのでしょうね。


原題:Return to Me
シャノン・マッケナ 訳:石原未奈子
二見文庫 2009年4月20日発行 (原書は2004年)
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大人はウザい!

2010-05-10 22:16:10 | 人文・社会科学系
 児童相談所で子どもたちの相談を聞いている著者が、子どもたちが大人を「ウザい」という時を並べ上げ、大人はどうすればよいかを論じた本。
 大人が子どもの思いを理解していない、理由を聞かず信じず決めつける、大人が手本を見せず悪い例を見せているなどのケースが続いていて、なるほどと思う反面、でも自分たちのことを理解していないと大人をウザいという子どもがその大人のことを理解していない場面も多々あるわけで、コミュニケーション不足が基本なんでしょうねと思います。
 もちろん、大人は過去に子ども時代を経験してきたわけだから、都合よくそれを忘れないで自分が子どもの時にどう思っていたかを思い出すべきだと思いますけど。
 私たちが子どもの頃に比べて、インターネットと携帯電話が普及した今の子どもたちはより陰湿で巧妙ないじめの武器を持ち、人間関係は不安定になって「親友にだけは本音が言えない」(156~165ページ)とかいう指摘は、考えさせられます。
 「私達大人は、明日からほんの少しだけ子どもを信頼して、子どもへの指示や命令を減らしてみても良いのだと思う。そして、子どものために使っていた時間を、自分自身が楽しむ時間へと変えてみてはどうだろうか。そして同時に、子どもの将来の幸せのためにと使っていた時間を、子どもと一緒に楽しむ時間へと変えてみてはどうだろうか。」(174~175ページ)、つまり子どもの将来を思って叱咤激励することよりも現在の生活の充実を考えた方がいいんじゃないかという提言や「子どもの頃に会いたかった大人になろう」(175ページ)という提言は、いいなぁと思います。


山脇由貴子 ちくまプリマー新書 2010年4月10日発行
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アカシアの花のさきだすころ-ACACIA-

2010-05-09 20:10:48 | 小説
 覆面レスラーを引退して故郷の団地に独りで住む男が、いじめられていた男の子タクロウにレスリングの技を教えて親しくなったところ、タクロウの母親がタクロウを預けたままいなくなり、タクロウとの疑似親子関係を模索しながら、母親から知らされたタクロウには死んだと教えられていたタクロウの父との関係に悩むというストーリーの小説。
 主人公は、プロレスラー時代にかまってやれずまたうまく関係を築けず自殺してしまった自分の子エイジと、離婚した元妻のことを重ね合わせながら、タクロウとの関係を模索していきます。一筋縄ではいかない父と子の関係を考えさせられる、そういう作品になっています。また、引退後に設定されていることから、ワーカホリックともいえるし、子育て・家庭生活からの逃避してきたともいえる人々の老後の生活を考えさせられるという側面もあります。いかにも「団塊の世代」をターゲットにしているという感じですね。
 映画化され、今年の6月公開予定ですが、主人公はアントニオ猪木と同期の覆面レスラー(29ページ)だからアントニオ猪木とは別人と明言されているのにそのアントニオ猪木主演というのは・・・
 49歳で弁護士をやめて選挙に立候補した男が大人になってから避け続けてきた父親の葬儀に臨む短編「青春の末期」とセットになっていて、裏返しにも父と子の関係に思いが及ぶ構成になっています。


辻仁成 新潮社 2009年11月25日発行
アカシアの花のさきだすころ:「新潮」2009年4月号
青春の末期:「新潮」2007年7月号
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悪党

2010-05-09 00:14:39 | 小説
 15歳の時に姉を3人の未成年にレイプされて殺された佐伯修一が、警察官となったがレイプ犯の口に拳銃を突っ込んで懲戒免職となり、元警察官の経営する探偵事務所に勤めて、所長の指示に従って出所後の犯罪者を捜索調査する業務を行いながら、姉を殺した犯人を捜し出すというストーリーの短編連作。
 第5章までは、佐伯の姉殺し犯人の追跡をフォローしながらも短編連作の形を取り続けていますが、第6章からは佐伯の復讐に話が絞られます。
 第5章で、かつて刑事事件を数多く取り扱っていたが娘を殺されてその裁判を傍聴していて「信念が音を立てて崩れていきました」という弁護士を登場させ、かつて自分が弁護した被告人の遺族から無責任だと詰られてその被告人の現在の調査を依頼させ、しかもその弁護士が佐伯の姉殺しの主犯の弁護人であったという設定になっています。元敏腕弁護士に刑事弁護の信念を失ったと述懐させた挙げ句に、反省の言葉を述べさせてさらに反省が足りないと追及する。これでは刑事裁判で弁護人などいない方がいい、刑事事件の弁護人というのは存在価値のない憎むべき存在と言っているようです。佐伯や木暮がなんとか人生に折り合いをつけて行く中で、刑事事件の弁護人は救われず仕事に誇りを持つことが誤りであるかのように描かれることには、弁護士としてはやりきれない思いを持ちます。


薬丸岳 角川書店 2009年7月31日発行
「野生時代」2007年11月号、2008年3月号、5月号、8月号、11月号、2009年3月号、5月号連載
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はみだしインディアンのホントにホントの物語

2010-05-08 23:32:09 | 小説
 アメリカの先住民スポーケン族の保留地に生まれたハイスクール1年生の青年アーノルド(ジュニア)が、保留地外の白人たちが通う進学校に転校し、バスケットボールの選手として活躍するというストーリーの小説。
 冒頭、主人公が生まれたとき水頭症で吃音が残り漫画を書くということを紹介していますが、後半ではそれはほとんど顧みられず、小説の設定としては意味がない感じ。
 白人の学校で当初迫害に脅えつつも、結局は殴っても殴り返されることもなく、いじめられることもなくアーノルドは受け容れられていきます。案ずるより産むが易し、思い切ってトライすれば、なせばなると、読者の背中を押したいのでしょうけど、読み物としてはあっけなさ過ぎる。
 むしろ保留地の仲間、特に親友だったラウディから裏切り者のリンゴ(外は赤いが中身は白い)と扱われることの方が強調されています。これって白人は意外に優しいけど、仲間の先住民の方が冷たいってことでしょうか。それじゃ、まさしく「リンゴ」の文学なんじゃないでしょうか。
 2007年のアメリカの文章で「インディアン」なんて言葉がこれほど繰り返されるのはビックリしました。訳者の見識を疑いかけましたが、原題が“The Absolutely True Diary of a Part-Time Indian”ですから、作者の意向なんですね。
 お話のセンスはちょっとどうかなと思いましたが、コーチが主人公に掛けた言葉「どの分野で生きるにしろ、人生の価値は、一流になるために注いだ努力に正比例する」(220ページ)は、いいなぁと思います。トルストイの「幸せな家族はどれも似通っているが、不幸せな家族はそれぞれ違う不幸を抱えている」に対して「インディアンの家族はどれも同じで、酒による不幸を抱えている」(294ページ)っていうのが切なく思えました。


原題:The Absolutely True Diary of a Part-Time Indian
シャーマン・アレクシー 訳:さくまゆみこ
小学館 2010年2月1日発行 (原書は2007年)
全米図書賞、ボストングローブ・ホーンブック賞
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電子工作が上達するセンサーのきほん

2010-05-07 23:49:55 | 自然科学・工学系
 光や音、温度、傾きなどを検知するセンサーについて解説し、それを元にした電子工作を指導する本。
 前半はかなり初歩的で文系でも楽々ついて行けそうな感じ(トランジスター:半導体の絵だけで子どもの頃の挫折感を思い起こす人もいるかもしれませんけど)ですが、後半の電子工作に入ると途端にオタクっぽいこだわりが感じられ文系には息苦しくなります。
 自動ドアはかつての圧力(重量)感知方式から赤外線感知に変わっているんですね(28ページ)。自動ドアの前に立っても開かない人は、体重が軽すぎるんじゃなくて体温が低すぎってことでしょうか。
 ふだんあまり考えませんけど、傾きセンサー(54~57ページ)とか簡単なしくみで、こういうのの有効性とか応用とか考えるの頭の体操によさそうです。
 電子工作は、ライントレーサー(ラインに沿って自動的に方向を変える車)とかなるほどと思いますし興味深いんですが、作ってみましょう!と言われてもすぐには手が出ません。かなり具体的に手順も書いてあるので、材料と道具を全部そろえればたぶんできるんでしょうけど。で、こういうのはやってみないと効果が実感できないので、後半はちょっとついて行けない感じが残ってしまいます。


伊藤尚未 誠文堂新光社 2010年3月31日発行
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