小学校の時いじめる側だったことに引っかかりを持ち中学でまっすぐに行動していじめの標的になる中森みちると、小学校の時いじめられた経験から中学で友人がいじめられるのをかばえずそれが引っかかって教室に行けなくなり別室登校する前川優子の2人の視点から描いた学級崩壊といじめをテーマにした小説。
どこか不本意な思いを持ちながら行動する2人の視点が章ごとに入れ替わり、少しずつ変わっていくお互いの姿を映し出しています。
見て見ぬふりをする担任の先生、不良になめられているスクールサポーター、頼りにならない学校。その中で積極的にパシリになることでネットワークを拡げていく斉藤君、厳格な父親の涙と柔軟な姿勢を見て学校に通い続けようと決意するみちる、自分に告白した不良少年のリーダーにカウンセリングを試みる優子。劇的な解決はなく、それぞれの少しずつ前向きな動きが卒業を前に少しの希望につながる。でも、そう変わるわけでもない。そんな現実的で、でも希望がないわけでもないしみじみとした思いでラストシーンを迎えます。
明るくはないけど、負けないでってメッセージが伝わる作品ですね。
瀬尾まいこ 角川書店 2006年7月31日発行
どこか不本意な思いを持ちながら行動する2人の視点が章ごとに入れ替わり、少しずつ変わっていくお互いの姿を映し出しています。
見て見ぬふりをする担任の先生、不良になめられているスクールサポーター、頼りにならない学校。その中で積極的にパシリになることでネットワークを拡げていく斉藤君、厳格な父親の涙と柔軟な姿勢を見て学校に通い続けようと決意するみちる、自分に告白した不良少年のリーダーにカウンセリングを試みる優子。劇的な解決はなく、それぞれの少しずつ前向きな動きが卒業を前に少しの希望につながる。でも、そう変わるわけでもない。そんな現実的で、でも希望がないわけでもないしみじみとした思いでラストシーンを迎えます。
明るくはないけど、負けないでってメッセージが伝わる作品ですね。
瀬尾まいこ 角川書店 2006年7月31日発行