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伊東良徳の超乱読読書日記

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運転士が見た鉄道の舞台裏 新幹線の運転

2010-05-17 21:03:04 | ノンフィクション
 元新幹線運転士が書いた新幹線の運転の実態と新幹線の各部のしくみや運転席の構造についての解説本。
 最初に著者が現実に東京から大阪までの乗務をした日の運転手順の紹介があり、ここが一番読みどころという感じです。新幹線の運転というとかなり自動化されている感じがしていたのですが、意外に手作業部分が多いなと思いました。もっとも、著者が国鉄民営化前に引退したこともあって紹介されているのが1977年5月の連休の時のことですから、現在はもっと自動化されているのでしょう(それだと面白くないから古い時期の紹介をしたのかも)。
 その後新幹線のしくみやそれぞれの新幹線車両タイプの説明が続きます。それほど詳しく説明されているわけでもないのですが、書きぶりが鉄道ファン向けのマニアックなものになっています。
 ちょっと驚いたのは、新幹線では月1度くらい人身事故がある(184ページ)ということと、各タイプで運転席のデザインがかなり違うこと。105~109ページに旧式の0系から新型のN700系までの運転席の写真がありますが、これを見ていると計器類の形式や配置がかなり違いますし、ブレーキレバーの操作方向も違う(188~189ページ)とか、運転する人のことを考えてデザインしてないのかなと思います。


にわあつし KKベストセラーズ 2010年4月25日発行
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