覆面レスラーを引退して故郷の団地に独りで住む男が、いじめられていた男の子タクロウにレスリングの技を教えて親しくなったところ、タクロウの母親がタクロウを預けたままいなくなり、タクロウとの疑似親子関係を模索しながら、母親から知らされたタクロウには死んだと教えられていたタクロウの父との関係に悩むというストーリーの小説。
主人公は、プロレスラー時代にかまってやれずまたうまく関係を築けず自殺してしまった自分の子エイジと、離婚した元妻のことを重ね合わせながら、タクロウとの関係を模索していきます。一筋縄ではいかない父と子の関係を考えさせられる、そういう作品になっています。また、引退後に設定されていることから、ワーカホリックともいえるし、子育て・家庭生活からの逃避してきたともいえる人々の老後の生活を考えさせられるという側面もあります。いかにも「団塊の世代」をターゲットにしているという感じですね。
映画化され、今年の6月公開予定ですが、主人公はアントニオ猪木と同期の覆面レスラー(29ページ)だからアントニオ猪木とは別人と明言されているのにそのアントニオ猪木主演というのは・・・
49歳で弁護士をやめて選挙に立候補した男が大人になってから避け続けてきた父親の葬儀に臨む短編「青春の末期」とセットになっていて、裏返しにも父と子の関係に思いが及ぶ構成になっています。

辻仁成 新潮社 2009年11月25日発行
アカシアの花のさきだすころ:「新潮」2009年4月号
青春の末期:「新潮」2007年7月号
主人公は、プロレスラー時代にかまってやれずまたうまく関係を築けず自殺してしまった自分の子エイジと、離婚した元妻のことを重ね合わせながら、タクロウとの関係を模索していきます。一筋縄ではいかない父と子の関係を考えさせられる、そういう作品になっています。また、引退後に設定されていることから、ワーカホリックともいえるし、子育て・家庭生活からの逃避してきたともいえる人々の老後の生活を考えさせられるという側面もあります。いかにも「団塊の世代」をターゲットにしているという感じですね。
映画化され、今年の6月公開予定ですが、主人公はアントニオ猪木と同期の覆面レスラー(29ページ)だからアントニオ猪木とは別人と明言されているのにそのアントニオ猪木主演というのは・・・
49歳で弁護士をやめて選挙に立候補した男が大人になってから避け続けてきた父親の葬儀に臨む短編「青春の末期」とセットになっていて、裏返しにも父と子の関係に思いが及ぶ構成になっています。

辻仁成 新潮社 2009年11月25日発行
アカシアの花のさきだすころ:「新潮」2009年4月号
青春の末期:「新潮」2007年7月号