白珠だより

札幌にて美人画と武者絵を扱っております白珠画廊のブログです。

おわりそしてはじめ

2010-01-29 | 画廊の様子
寒さの厳しい日が続いています。みなさまお元気でお過ごしでしょうか。
寒中お見舞い申し上げます。

でもあと一息で立春です。その昔立春は一年の始まりの日とされていました。
つまりその前の日は一年の終わりとして節分~移りかわりの節目の日がありました。
古代中国では疫病や災厄を追い払う行事があり、それらを鬼として
鬼が苦手な桃の弓や葦の矢を使って厄払いをしました。
奈良時代に宮廷がこれを行事として取り入れました。
室町時代には硬い実が悪を退ける力を持つとして豆まきが始められました。
一年のお終いの日の節分を重んじて災厄を清めてきれいな気持ちで春を迎えようとしたのでしょう。

今も昔も人の願いは同じです。
私達も節分の夜は窓や戸口をいっぱいに開けて「鬼は外、福は内」と唱えて力いっぱい豆まきをします。

      み雪降る冬は今日のみ鶯の鳴かむ春べは明日しあるらし
                           三形王(みかたのおおきみ)

    ~雪の降る冬は今日までです。鶯の鳴く春はもうすぐそこに来ているのですね~

                              春よ来いこいs・y

女の命

2010-01-20 | 画廊の様子
今日の一枚  

    かんざし   伊東 深水 (1898~1972)   手摺り木版

    日本の歴史が近代に目覚めるまでの長い間、日本人の美意識の中に黒髪は女性の命として大切にされ,
    その美しさを讃えられて来ました。
    江戸文化のなかで花開いた浮世絵には様々な美人が次々に登場しました。
    美人画の女性の装いには四季折々の風物や自然、文様が描かれて日本人の繊細な美意識が感じられます。
    そのモデルとなった女性たちの生きた時代や職業、土地柄などが生き生きと様々な様式で描かれました。
    女の命といわれる黒髪は櫛、簪(かんざし)、手絡などで美しく飾られました。

    深水画伯は現実に生きる健康的な初々しい色気を持った近代美人を力強い線と流麗なタッチで描きました。
    彼は天性の観察力と描写力によって時代を写す女性美を創り上げ多くのフアンを魅了しました。

昔と変わらず今も日本のエレガントな女性達は様々なフアッションをTPOに合わせて創りあげ、時にはその髪をリボンやシュシュ、クリップ、コーム、飾りピン、コサージュなどの小物で飾って自己を表現しおしゃれを楽しんでいます。こうしてみると
日本人の豊かな感性は姿形は違ってもしっかりと今に受け継がれているのです。

今日の一枚の絵「かんざし」  この少女の愛らしい仕草を深水は心を込めてその美を掬い取って筆に託したのでしょう。
                            

                              s・y

おはよ!!!(2)

2010-01-19 | 画廊の様子
「 おーい。ことりちゃんたちー!!!あーぁ☆ もう、だーれもいないや。ぼくはおねぼうしたのかしら?」

                       by菊之助
                             

おはよ!!!(1)

2010-01-19 | 画廊の様子
朝はやーく、菊之助は雪の中に転がって行きました。「おはよー!みなちゃま!」
「あれー↓↓↓もうかえっちゃったのかー。 すぐ、また来てね!ぼくまってるのよ。おいしいビスケットあるのよ。」
              
                           ♪♪♪S.Y

ことりレストラン1と2と3

2010-01-15 | 画廊のにゃんこ
 我が家では三つの「ことりレストラン」を朝の8時半から午後の3時まで開店しています。1は玄関横のトドマツの枝に架かっている小さなロッジ、2はお庭の真ん中のバードテーブルそして、お二階庇においたちいさな東屋です。メニュウは日替わりで真っ赤なりんご、焼きたてパンのくずくず、ハムの端っこ、稗や粟のつぶつぶなどバラエテイいっぱい!
お客様の常連はご近所の住人でひよどり家のファアミリー、すずめ保育園のあかちゃんたち、四十雀のジェントルマンなどなど多彩です。
レストランのオーナーはもちろん我が家の看板娘”おもち”嬢。朝から晩までおかっぱ頭を窓ガラスにくっつけてウオッチングとマネジメントに大忙しです。
そうそう、忘れていましたが総料理長は何を隠そうこのアチクシ、母です。どうぞ今後共よろしくお願いいたします。

 おもちちゃんはふっくらお顔の可愛いぶちねこです。お年はこの母と同様ひ、み、つ。とにかくとってもチャーミングですこーしきつい女の子です。
朝早くからお顔を二つのお手でかわりばんこによーく洗ってお客様をお待ちしています。
おっと、今朝はお鼻のまわりよく洗わなかったのかしら?ネ?ももちゃん?


尚、当ことりレストラン1と2と3ではいっさいお代金は頂きませんのでご了承くださいませ。ご来店を心からお待ちしております。

           みなさまへ                ことりレストラン    オーナー おもちより


                                                        s・y

Nipponia nippon

2010-01-09 | 画廊の様子
お正月がいつの間にか過ぎてしまい、すっかり普通の日々になりました。
みなさま、如何お過ごしでしょうか。

新年をお祝いし、また幸せが訪れますようにと「おめでたい鳥」、
「幸せを運ぶ鳥」と云われる鴇(とき)を描いた手染めの手ぬぐいを画廊に飾りました。


鴇はコウノトリ目トキ科で学名は[ニッポニア ニッポン]といって国の特別天然記念物に指定されており、また国際保護鳥です。
江戸時代にはごく普通の野鳥でしたが、その美しさのために乱獲されたり、公害に侵されたりで日本の鴇は絶滅寸前になりました。
この美しい姿を失うことは日本の宝を失うことであると四十年ほどまえに鴇保護センターが開設されました。

今朝のニュースに鴇のこれからの保護と繁殖のために分散飼育を各地で行うことや
雄の一羽が繁殖期に入った兆候が見られることなどの記事がありました。

手ぬぐいの鴇は朱色の美しい日の出の空を薄桃色の羽いっぱいに広げて飛んでいます。
この淡い桃色は鴇色といって日本の伝統色です。
四季の自然から生まれた美しい色の名前とその由来が日本にはたくさんあります。

この鴇がその真っ白な体、桃色の風切羽と尾羽の美しい姿をいつまでもこの地上で見せて欲しいものです。

そして、たくさんの貴重な生き物が消えて無くならないようにこの地球を守らなければならないと思います。

日本の大きな空にこの鳥の優雅な姿が飛び交い幸せをたくさん運んでくれますように祈りたいものです。
                    

s・y  

朝の光

2010-01-01 | つれづれ



明け方のラジオの気象情報が耳に残っていたのでしょう、恐る恐る目を開けるともう、清々しい光が射し込んでいました。
静かな元日の朝です。

あけましておめでとうございます。
今年もみなさまに喜んでいただける画廊に育つよう、さらなる日本の美を学んでいきたいと思います。
どうぞ宜しくご指導とお力をいただきますようにお願いいたします。
                                
今朝、降り積もった美しい新雪のような心を持って一歩を進めていきたいと思っています。

静かな美しい地球の上に優しい人々が暮らす豊かな世界を目指していくことが
出来ますように。

みなさまが健康でお幸せでありますようにお祈りいたします。  s・y