白珠だより

札幌にて美人画と武者絵を扱っております白珠画廊のブログです。

♪タン、タン、ポポ、タン♪

2011-06-18 | 画廊の様子
風そよぐ野原や庭の片隅、路地の足元からこんな音が聴こえて
きませんか。
いよ~ぽん!!
たんぽぽは元気な笑顔をぱっと咲かせたおひさまのこどもです。
子供達が野原で出会って遊ぶ一番仲良しの花はたんぽぽでしょう。
たくさん摘んで冠や、ネックレスを編んだり、茎を二つに裂いて
腕に巻くとほら、腕時計。たちまち心はお姫様になってしまい
ます。
色々な長さや太さの茎で笛を作って吹くと面白い音色が
響きます。
花が指で弾く面に茎は両端を裂いてくるくるにめくれた形を鼓に
見立てた「鼓草」というゆかしい名前でも呼ばれています。
子供達は昔からその感性のおもむくままに身近なものの名前を
言い換えることに巧みなのでしょう。
草花の名前でいえば彼岸花は「狐のたいまつ」、露草は「染屋の
お方~お嫁さん」などなど。
♪タン、タン、ポポ、タン♪この可愛いい音色から生まれた花、
たんぽぽは子供達を守るGuardianangelなのかもしれません。

音に聞く鼓の滝をうち見れば河辺ににほふたんぽぽの花
                  西行の歌作りの昔話より

桃色たんぽぽ(園芸品種)を三株植えました。
咲きはじめは白色で陽にあたることで薄いピンクに色づきます。
つぼみがいっぱい上がってきます。
原産地は中央アジアの高山で緋紅蒲公英と呼ばれていて
ふたまたたんぽぽ属に(何のことやら?)分けられ、
私達が見るたんぽぽとは違うのだそうです。

バラやゆりやぼたんではなくたんぽぽのような
おひさまのにおいがする女の子が好きです。
                s・y