白珠だより

札幌にて美人画と武者絵を扱っております白珠画廊のブログです。

長くて短い?

2011-12-22 | 画廊の様子
大都会の真ん中に住んでいる我が友、美人の祐子さんのお庭から
届きました。卵の黄身のようなまんまるの柚子の実と赤くてぴかぴかの
唐辛子、おしゃれなロリエが添えられたブーケです。
今年の夏の暑さにはお庭も人もずいぶん迷惑を被ったようです。
でも黄色の果実は手のひらで転がすと少しだけぶつぶつあたって
まるで男の子のほっぺのよう、元気です。
いつも年の終わりに、いただいたブーケを胸に抱えると
この一年、何があっても全てが佳しという思いで満たされるのです。
真っ白な雪の上に舞い降りた黄色と赤と緑はそれはそれは美しい
希望のブーケです。
今日は冬至、長くて短い日です。
今夜は一つだけお風呂に浮かべましょう。
                          s・y



今日の一枚    「木枯らし」  宮下柚葵 肉筆 共シール










A Chistmas circular letter

2011-12-17 | 画廊の様子

これは私の家の元気なトドマツです。
雪がしっかり積もった朝の美しい空にすっくと立っています。
父が植えてくれた木はどんどん大きくなって見上げるほどになりました。
「まっすぐに生きなさい」と天国から送ってくれた父のメッセージが
梢から聞こえてきます。

そうして、もう一つのメッセージがここにあります。

「モミの手紙」は一人の詩人が今を生きる私たちに宛てたクリスマスのメッセージを
託した物語です。
皆様もきっとお宅の本棚におありでしょう。私も大切にしています。
売り物になるクリスマスツリーの幼木を探しに来た街の商人が一本3セントに
値段をつけて1000本買い取ろうとしましたが、モミの山の持ち主はそんな
取引は間違いだときっぱり断りました。美しく神々しいモミの木たちは大地に
しっかり立って生き、生きているからこそ美しく、この山に住む生き物たちの
命を立派に守る仕事をしているのだと考えたのです。
モミの木を一本も売らずに山を守った山の持ち主は改めてそれを誇りに
思うのでした。
そして友達に送る手紙に添えてモミの木の絵を描きました。

この手紙は物語を書いた詩人から世界の人々に向けられた「地球をそして命を守り育てる」
大切なメッセージです。
                  s・y
                 

           
    メリークリスマス モミの木を一本、同封します。    ロバート・フロスト