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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

■コラム■ 考えていることと違う言葉が・・・

2022-07-16 07:39:00 | 人事マネジメントの視点
◆ いざ話し出すと
 頭で考えていることと口に出てくる言葉は同じではないことが少なくない。自分の頭の中では整理して論理立てたつもりでも、いざ話すと全然違う順序になったり、違う言葉が出てきたりする。準備を十分していたとしても、話の最中に、相手の表情を見ながら、付け加える必要を感じたり、一部を省こうと思ったりする。相手との関係で、いろいろな思惑が働いてそうさせている。
 準備どおりにいかなければ、焦りが生じてしまい、考えていたことがさらにズレる。例えば、ストレートにNoを言おうとしたのに、周りくどく説明しているうちにYesになってしまった。
 聞く言葉もそう。知らぬうちに何らかのフィルターをかけてしまっている。フィルターで一部を省いてしまい、通り抜けた言葉だけを強調したり、別の意味を足して脚色したり、相手の本来の意図とは異なる内容を脳で認識してしまう。
 こちらも相手との関係が影響している。以前、理不尽に怒鳴られた相手からの話を「この人には私をわかってもらえない。無駄な努力はやめよう」フィルターに通すと、相手は真剣に聞いていないと感じ、再び怒り出してしまうことに。
 コミュニケーションの難しさである。このような障害があるということを理解していることが大事。
わかっているだろう、伝わったはずで終わらせない。

◆ 実際に声に出す練習を重ねる
 コミュニケーションの障害を小さくするには、話す、聞くを頭の中で考えているだけでは十分ではない。実際に声に出す練習、聞く練習をする。ロールプレイングをお勧めする。シチュエーションを用意して、実際に役割になりきって演じる。1回演じれば出来るかといえば、出来ない。同じシチュエーションで、何度も繰り返すことで、自分なりに修正を行ない、さらに修正を重ねて出来るようになる。どう言えたか、どう聞いたか。
 言いたいことが口に乗る。自分の言葉として口になじむ。
 聴きたいことをフィルターにかけずに耳に入れる。

 想定外を想定しておくことも必要。臨機応変さが身につく。想定外を想定していなければ、これまた焦ってしまう。場合によってはパニックになってしまうこともある。想定外のケースを一つ二つ持っておくと、考えていた想定外とは違う想定外が出てきたとしても落ち着いて対応できる。
 会話は普段意識せずにしている。そのせいで、コミュニケーションができていると考えがちだが、上手くいかないことが少なくない。準備と練習に取り組んでみて欲しい。
 
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