サルバトール・だれ?  by 澁澤寅彦

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新『通訳案内士法』により何がどう変わるのか

2005-11-03 20:39:35 | 外国語
ハロー通訳アカデミーの緊急特別講演会に参加しました。
先着150名との話だったのですが、おそらく200名はいたと思います。
関心の高さを物語っております。

参加者の中には、既にガイド資格を持っていて、今後どうなるのかを聞きに来た私のような人もいれば、今勉強中あるいは今後勉強することを考えている人もいました。

海外からの観光客が少ないのは、通訳ガイドが少ないからであるという考えには賛成できない部分もあります。
海外旅行に出かけた時に必ずしも通訳ガイドのお世話にならないからです。

観光地において英語が通じるようにする。駅などの表示を外国語で行う。外国で発行される日本に関するガイドブックの内容を充実する。日本の良さを海外に積極的に売り込むなどの対応が本当は必要なのではないかと思います。

これまでアジアからのツアー等で、添乗員がガイド資格のないまま、間違った説明をしていたなどが問題視され、海外の観光業界にも啓蒙活動をしたようです。
結果として、今年のガイド試験は、韓国・台湾・中国からの受験生が多かったようです。

ガイド試験の受験資格には国籍条項が無いのですが、このような現象が起きるとは国土交通省も予想していなかったのではないのでしょうか。

もし、海外の添乗員が現地の言葉で説明すればよいのであれば、ガイド試験に於いては例えば、英文和訳・和文英訳などの試験は不要で、現地語だけの試験にすれば良いはずです。
(アメリカ人の通訳ガイドがアメリカ人の旅行客に説明するだけであれば日本語の知識は不要です)
もちろん最低限の日本語は必要になりますけれど。

海外のガイドが誕生するとして、その場合に、日本人についての質問「なぜ日本人は愛想笑いをするのか」などと言う質問を旅行客にされた場合は、海外のガイドはどのように答えるのでしょうか。

今後アジアからの旅行客が増える中で、中国語・朝鮮語のガイドが少ないとされていましたが、今後はこの分野は海外ガイドによってまかなわれるのかも知れません。

もちろん、制度の変更は、観光立国の実現であり、通訳ガイドの仕事の確保ではありませんから、結果的に旅行客が増えるのであれば、これは歓迎すべきことなのでしょう。


面白かった話は

・地域限定通訳案内士は、当初は東京で言えば浅草、和歌山の熊野古道など、極めて狭い地域を想定していたけれど、蓋を開けてみると、都道府県全体をカバーする試験/資格となった。
・現在は、東京都が地域限定通訳案内士の試験開始に積極的
・新しい通訳案内士においては、「同等以上の知識または能力を有するもの」について、試験の一部免除が規定されているが、英検一級は不適との意見。

でした。

来週一次試験の結果発表です。


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