無力感
僕はこのテロの中で、誰かの役に立っているのだろうか。
爆発音がして、両側のビルのガラスが落ちてきて、みんなと一緒に走り出したとき、前の人を突き飛ばしはしなかったが、後ろを振り返って、倒れている人はいないかと、見回す余裕は無かった。
家についてテレビをつけて、ボランティアの消防士、医師、看護婦が募集されているのを見ても、僕は参加できない。(ボランティアで駆けつけて、その後、崩れ落ちたビルの下敷きになって亡くなった消防士の人達もいる)
輸血用の血が必要だと言われて、市民が夜中過ぎまで行列をしているのを見ても、90年代に英国にいた僕は、こちらで献血ができない。(狂牛病のおそれがあるから)
瓦礫の撤去に参加しているボランティアも、防塵マスクが足りないから、もう人数は間に合っているとの事。
結局、銀行員なんて何の役にも立たない。
水・木・金と、夜中に家に戻って、土曜も、日曜も出勤しても、やっているのは、オフィスを失ったうちの会社の業務を、いかに早く復旧させるかと言うこと。テロの被害にあった人には、何の役にも立っていない。
とりあえず目の前に仕事がある間は、気が紛れていろいろなことを忘れていられる。家に戻って、ふっとやることがなくなると、無力感で気分が悪くなる。
金は出すが、兵隊は出さない日本のように、募金をする。
何もできない罪悪感から、募金をすることで逃れようとしているのか。
僕はこのテロの中で、誰かの役に立っているのだろうか。
爆発音がして、両側のビルのガラスが落ちてきて、みんなと一緒に走り出したとき、前の人を突き飛ばしはしなかったが、後ろを振り返って、倒れている人はいないかと、見回す余裕は無かった。
家についてテレビをつけて、ボランティアの消防士、医師、看護婦が募集されているのを見ても、僕は参加できない。(ボランティアで駆けつけて、その後、崩れ落ちたビルの下敷きになって亡くなった消防士の人達もいる)
輸血用の血が必要だと言われて、市民が夜中過ぎまで行列をしているのを見ても、90年代に英国にいた僕は、こちらで献血ができない。(狂牛病のおそれがあるから)
瓦礫の撤去に参加しているボランティアも、防塵マスクが足りないから、もう人数は間に合っているとの事。
結局、銀行員なんて何の役にも立たない。
水・木・金と、夜中に家に戻って、土曜も、日曜も出勤しても、やっているのは、オフィスを失ったうちの会社の業務を、いかに早く復旧させるかと言うこと。テロの被害にあった人には、何の役にも立っていない。
とりあえず目の前に仕事がある間は、気が紛れていろいろなことを忘れていられる。家に戻って、ふっとやることがなくなると、無力感で気分が悪くなる。
金は出すが、兵隊は出さない日本のように、募金をする。
何もできない罪悪感から、募金をすることで逃れようとしているのか。