眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

止血

2014-04-01 | 
身体引き受け性の責任の重さ
 箇条書きにされた契約事項にうんざりとした朝
   的確な条件など
    ウィスキーで戯れて酩酊する意識では
     理解出きる筈も無い
      困惑のリピート記号
       ダルセーニョマークを見失う
        全体何小節目に飛んでいるのだろう?
         
        飛ぶ鳥が羽を休めた午後のひと時
       僕らはかいつまんで事態を把握しようと試みる
      消えてしまった記憶
     誰かの掠れた笑い声
    触れた手のひらの繊細な暖かさ
   だんだんと溶け行くアイスクリームのチョコレート
  意識が空を舞う深夜
 あるはずの無い奇行に夢を抱くのだ
あの
 あの卵を抱く少女の如くに
  或いは何時かの少年時代の深夜の散歩
   路行く人は誰もいない道路で
    たまには車のテールランプが流れ去る
     まるで忘却する記憶の階層の様に
      
      壊された部品を求めて旅に出た
       砂漠の温度は高くって
        うんざりしたように少女が呟く
         「あなたの部品、ほんとうにみつかるの?」
           昨日まではあったと思うんだけど・・・。
            それは幻想だったんじゃないの?
             少女が僕の瞳を覗きこむ
             本当は
            ほんとうはなにも存在してなかったんじゃないの?
           それは全て夢の産物だったんじゃないの?
          彼女の視線が僕の混濁した意識にパルスを送る
         もしそれがほんとうなら・・・。
        君の云うようにそれが本当だとしたら
       僕はこの現世では壊れ物なんだろうね?
      そういうことになるわね、たぶん。
     
     壊れた機械と壊れた記憶は美しい事
    身体という概念と心の暗中模索は
   時として星空を旅する夢の希望的観測
  缶詰めのコーンビーフを開けようとして
 指先を切った
赤い線がそうっと流れ始め
 僕はその光景をただ懐かしく想い出していたのだ
  少女が僕の指先にくちびるをあて
   止血してから可愛そうに、という瞳で僕を見た
    あなたは
     あなたは馬鹿なのよ
      止血の仕方も知らないくせに
       いつも血を流してる
        白いハンカチで上手に傷口をふさいでくれた
         もう大丈夫だわ
          
          もう大丈夫だわ

           
           心配しないで


コメント (2)
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