眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

落書き

2010-08-30 | 
壁の落書きは
 なかなか落ちることの無い夢の名残
  記憶の磨耗で落そうとしても
   真っ白な壁には戻れない
    そうして時が移ろった

    アイスキャンデーを食べた
     小豆の奴
      僕らはいつだってアイスキャンデーを食べていた
       記憶
        質の良い銀のスプーンの様に
         やたらと長持ちをする
          トマトスープを飲んだ

          あの頃の思い出は果てしなく遠く
         純粋に理性を批判する事なんて不可能だね
        イギリス生まれのアメリカ人の老夫婦が
       煙草を吹かす僕に軽く会釈した
      船のデッキの上で
     波の音を聴き星空を眺めたのだ
    この夜空は丸いはずの世界の全てに繋がっているのだろうか?
     そんなことばかりを無作為に想う深夜の出来事
      月が綺麗だ
       誰にも汚されてはいない
        月光が柔らかに世界を包み込み
         誰かの哀しみが
          音もなく海上に降り注ぐ
         
          今夜も眠れそうに無い

          壁の落書きを想い出し

          夢がすえた匂いで醗酵する



           
コメント (4)
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