眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

夜に

2007-11-04 | 音楽
終わらない電話に
皆 飽き飽きしているよ 
早く切りたがっている
電話をかけるには 少しばかり遅すぎる
寂しい夜

いつかの夜には 屋根に上って 煙草を吹かし
高い遠くのどこかを夢見ていた
現実では
古い映画のワンシーンの様に
雨が止まない
白黒映画の雨の風景のリフレイン
無声映画だから 音も無い
一人、二人、ぽつりといる暗がりで
振り向くと
映写機の眩しいレンズに吸い込まれる

あるいは遠い国の人が描いた
展覧会の絵のよう
まるで夢の世界にいるようで その日もずっと雨でした

   本当の孤独を知らなかったんだね

残るものは想い出だけ、なんて訳知り顔で云った人もいたけれど
大切な想いも
両手から こぼれる砂の様に流れ落ち
やがて消えて無くなりました
残るのは
やるせなさと激しい孤独

  「優しさと哀しみは同じ成分なんだね」
    と 大好きなギタリストが歌っていた
  寂しさは静かな安らぎだ と云う人もおりました

僕は今まで あえて 僕ら という言葉を使っていましたが
僕らなんてイナイコトが
この頃 うすうすと感じられるのです
僕らは 何処かでつながっていたいという
気持ちの悪あがきで 子供っぽい悪知恵

僕は 一人称で言葉をつずってゆかなくてはならないようです
どうやら

寂しいですね
無声映画と真夜中の電話は とてもよく似ています
絶対に音を出さない
完全な孤独


コメント
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