けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

ビセンテ

2007-09-05 14:00:58 | football


ASより、ビセンテの記事
--------------------------------------
もう我慢できない。彼の声は、最後の負傷(メディカルスタッフが見つけることができない)から失った18日間の悲しみを示している。ビセンテ・ロドリゲスは昨日ASに対して、バレンシアのメディカルサービスから受けている治療への信頼がもはや存在しないことをぶちまけた。

「僕の精神状態は最悪だ。ドクターたちへのすべての信頼を失っている。僕は2年間彼らを擁護してきた。でも何の改善も見られていない。ひとつの怪我から抜け出せず、そして次の怪我を負ってしまう。彼らは僕に注射をしたけれど、痛みが出て1週間動けなかった。そしてさらに、僕の怪我はもはや存在しない、つまり心理的なものだということを聞かなければならなかった。とても辛い、もうこれ以上我慢できない。僕はドクターに対する信頼を失っているけれど、僕はドクターや誰かにダメージを与えたいのではない。でもここで一番ダメージを受けているのは僕だ。フットボールができず、僕の仲間たちを助けることもできない。僕がただ求めるのは、20試合続けて試合に出たいというだけなんだ」

ビセンテは、パテルナから聞こえてくる「怪我は存在しないんだろう」という嫌味に対して怒りを示している。

「最初は、そういった話が聞こえてきても少しイラつくだけだった。でもそれが内部から聞こえてくると…(一文わからないので割愛)。僕は身体的な怪我を負っているんだ。プレイすると痛むし、歩いている時はそうではない。この点について真実がわかるのは唯一僕だけだ。僕は痛みがどんなふうに感じられるかよくわかっているし、こういう重要なことを取るに足りないささいなこととすることはできない。言い訳をしたりするよりも、僕の治療について考える方が良いだろうに」

ビセンテは夏のバカンスをカットして、仲間たちよりも1週間早くトレーニングをスタートさせた。回復トレーニングの期日の取り決めもなく、彼ができるならいつでも、プレイすることを強要もしない。ただ痛みがあった。

「速くトレーニングしろとか、必要なことを僕がしていないとか、プレイすることに向けて前に進んでいないとか、誰もそんなことは言わないだろう。僕は予備的なトレーニングをするために自発的に休暇を削った。でもだからこそ、良くなっていないとすればその価値は何もなかったように見えてしまう。これまで僕に関してはっきりしているのは、筋肉の負傷から回復するために行われている治療が有効ではないということだ」

ビセンテ・ロドリゲスはプレシーズンでは公式戦1試合でプレイしただけだ。彼はエルフスボリに対して先制となるゴールを上げ、スウェーデンのディフェンスを破壊した。昨シーズンで、ビセンテは度重なる筋肉の怪我を負っていた。最終的に4ゴール6アシスト。度重なる負傷でリーガでは22試合にしか出場できなかったにも関わらず、好成績を残した。

「それが何よりも悪いんだ。最低限の状態でもプレイするチャンスをもらえば、良い結果を残しチームを助けることができるとわかっていることが。使える選手だという条件にあるのに常に別の問題でプレイできない、そんな状態を想定することは難しいだろう。それでも僕は、良いシーズンになるということを、あらゆる問題を忘れてしまうということを、まだ信じているんだ」
--------------------------------------
(二重否定が難しくて、うまく訳せていなかったり訳し間違いがあるかもしれません、ご了承ください)

厳しい状況です…。長期に渡って同じ箇所の怪我を引き摺り、治療の結果が思わしくなく、さらに負傷の存在すら疑われてしまった。ビセンテの我慢も限界に達しているようです。ずっと外部にもらさずにいたことを今ここまでぶちまけてしまったこと、場合によってはクラブからお咎めがあってもおかしくないような内容を言ってしまったことからも、ビセンテの苛立ちが伝わります。
本当に我慢強いというか頑張り過ぎな性格なのか、この夏も昨夏もバカンスはまともに取っていなかったように思います。リハビリと基礎トレーニング、今度こそ…の繰り返しで、それが治らない。見ているこちら側がどうしてあげることもできないのが歯がゆいです。ただ信じて待つしかない。


謎解き

2007-09-04 16:20:58 | football
ようやく通常画面でマドリーの試合を見ることができたわけですが、試合を見ていて「ん?」と思った方はいらっしゃいませんか。


プレシーズンから好調を維持しているグティです。その背中には「GUTI.HAZ」。ハズ?
正式名称はJose Maria Gutierez Hernandezで通称グティ。昨シーズンまでは「GUTI.H」の表記でした。もっと前ですと「J.M.GUTI」。



表記の変遷があるのは、それはそれで面白いのですが、今回のHAZの意味はよくわかりません。まさかHernAndeZなんてハンパな略し方しないですよね…。
と思って少しネットで探しましたら、各地で皆さん同じような疑問を持っていたようで、いくつかの掲示板で「HAZって何?」という質問が見られました。その中での妥当らしい解答は、Hernandez Aitor Zairaの頭文字、というもの。アイトール君とサイラちゃんはグティ&アランチャ夫妻のお子さんであります。

わりと簡単にもっともらしそうな答えが見つかったわけですが、登録名ってそんな造語(?)でも良いものなんですね。もっともラウルなんてたくさんいるのにラウルといえばラウルでしかないですし、ブラジル人選手は愛称だらけで本名を知らないことのほうが多いし、昨夜のムルシアvsレバンテ戦はリガとリガノかややこしかったし、世の中そんなものかもしれません。
この際ですからバレンシアも、アルベルダとビジャとシルバは「DAVID」に表記を統一して相手を混乱に陥れる試みをしてみても良いかもしれません。冗談です。


ビセンテ
昨日付けのMARCAの記事「キケは次節には戦力を取り戻せる」では、サスペンションだったビジャ&ホアキンに加え、ジギッチ、筋肉を痛めたガビラン、ビセンテも復帰が間に合うようだというようなことが書かれていました。ジギッチは既に全体練習に合流していますし、このインターナショナルウィーク中はセルビア代表としてフィンランド&ポルトガルとの試合にも召集されています。ガビランは思ったほど負傷が重くなかったようですし、ビセンテも約1ヶ月の離脱を経て復帰ができる、つまりエドゥ以外は戦力になりうるということで、ひと安心。
だったのですが、ビセンテに問題が。本日のスーペルの記事。ハムストリングの負傷が本当の意味で完治せず、復帰してしばらくプレイしてもまた同じ箇所を痛めて離脱…を繰り返しているビセンテですが、断層映像等の検査で筋肉の損傷がみつからないのに痛みがなくならない状態にある様子。早急な解決策を求めて他の専門家を当たることを考えているようです。心理学者(カウンセラーなのかスポーツ心理専門医等なのか)を訪ねたりもしたようですが……心因性、なんてことがあるんだろうか。この記事もどこまで信憑性があるのかわかりませんが、ビセンテの復帰はまたかなり先送りになってしまうんでしょうか。それとも次節バジャドリ戦までには召集に入ることができるのか。心配です。


07/08 UEFA Champions League 3rd qualifying 2nd-leg
AEK Athene 1-4 Sevilla F.C. (agg. 1-6)

セビージャは無事CL本戦出場を決めました。試合前にはプエルタへ、そしてギリシャの大規模山林火災により亡くなった人たちに向けて黙祷が捧げられました。



おまけ
ビジャレアル戦でプエルタへの追悼のためユニフォームを脱いだセルヒオ・ラモスには黄紙が提示されましたが、これは取り消されるようです。

君を忘れない

2007-09-03 12:23:38 | football
07/08 Liga Espanola 1a division Jornada 2
Almeria 1-2 Valencia C.F.

アルメリアの得点:ネグレド(63)
バレンシアの得点:モリエンテス(46)、モレッティ(80)

GK:カニサレス
DF:カネイラ、アルビオル、アレクシス、モレッティ
MF:アルベルダ、バラハ(59、マルチェナ)、アングロ、シルバ
FW:マタ(73、アリスメンディ)、モリエンテス(92、フェルナンデス)

勝ち点3をいただきました。モリエンテスは昨シーズンに続き、リーガでの得点チーム一番乗り。バラハのパスを受けて、エリア外から右脚できれいに決めました。追いつかれた後の決勝点はモレッティ。アングロのFKからアリスメンディの頭を経て、ゴール前のモレッティが左脚で蹴りこみました(ゴール映像)。
…というだけの試合だったようです。昨夜はCanal9のラジオも聞けず試合展開がどうだったのかはさっぱりですが、いくつかの記事やスタッツを見る限り試合はアルメリアが優勢。シュート数は10対3とバレンシアは十分なチャンスも作れなかったようです。3本のシュートがすべてオンザゴールでそのうち2つが決まったわけですから結果的には良かったわけですが……。モリエンテスのコメント「僕たちは素晴らしい試合はできなかったが、重要なのは3ポイントを手にしたこと」がすべてかもしれません。


07/08 Liga Espanola 1a division Jornada 2
Villareal 0-5 Real Madrid C.F.

マドリーの得点:ラウル(38)、スネイデル(49、71)、ファンニステルロイ(50)、グティ(79)

GK:イケル
DF:セルヒオラモス、メツェルダー、カンナバーロ、ドレンテ
MF:ディアッラ(77、ガゴ)、グティ、スネイデル(77、バチスタ)、ロビーニョ
FW:ラウル(57、エインセ)、ファンニステルロイ

無事放送いただきまして、マドリーもようやく開幕気分です。が、こんな大勝になるとは思いませんでした。どうしちゃったんだろう、マドリー。
試合は、実はスネイデル1点目辺りまでしかきちんと見ていないのでざっとしか書けませんが、スネイデル&グティの中盤が良い。スネイデルは本当に良い買い物になりました。バレンシアに来てたらどうだっただろうと思ったり思わなかったり思ったり。とにかくよく動いて前と後ろをつなぐので、以前にあったようにラウルがずるずる下がる必要がなく、ルートやロビーニョとともに前の方の仕事に専念できるようになっているように思います。得点力もあり、プレースキックの精度もよくて…言うことなしではないですか。
グティは、過去にエル・マドリガルの皆さんと喧嘩したせいでボールに触るたびに大ブーイングでしたが、落ち着いて良い仕事をしていたと思います。昨シーズンは何か誓いでも立てたのかと思うくらいミドルレンジからシュートを一切打たなかったグティでしたが、ゴールシーンでのあのレンジからのシュートはアクセントにもなるし良いと思います。実際シュート力あるんだから、もっと積極的に打って良いと思うのです。
ちゃんと見直して、書き足すことがあったら書き足したいと思います。


祈りの日
土曜日と日曜日、各地で試合前にアントニオ・プエルタへの哀悼の気持ちを捧げる風景が見られました。16番のTシャツ、プエルタの文字、観客席の横断幕、スクリーンに映される在りし日の姿、そして黙祷。


「プエルタ、兄貴、安らかに眠れ。僕たちは君を忘れない」

受難

2007-09-02 18:18:04 | football
放映があるかどうかわからない状況ではあまり試合のプレビューをする気も起きないのですが…まずはマドリーから。

マドリー、カンテラ受難
ルベン・デ・ラ・レー:ヘタフェへ完全移籍。ただし2年内の優先買戻し権付き。
エステバン・グラネロ:ヘタフェへレンタル移籍
アドリアン・ゴンサレス:セルタへレンタル移籍
アグス:セルタへレンタル移籍
ハビ・ガルシア:オサスナへ移籍。買い戻し権付き。

ミゲル・トーレス:ビジャレアル戦に召集されず

プレシーズンでトップチームに帯同していたカンテラの選手たちは、8月30日31日に片端から放り出されていきました。マドリーを出た方が試合に出場するチャンスがあるし力も発揮できるから良いだろうと思う部分もあるのですが、押し迫ってから「やっぱりイラナーイ」という感じの売り出し方には、まったくカンテラの選手への敬意が欠けているというか大切にされてない都合の良い存在なんだなという印象を受けてしまいます。若手で残ったのはバルボア、ソルダード、ミゲル・トーレス。昨シーズントップに定着しチームに貢献してきたミゲル・トーレスも、エインセとドレンテを補強されていとも簡単に枠外に。「カンテラ受難の時代」は今に始まったわけではありませんが、それはこの先も当分続いていきそうです。

ということでビジャレアル戦の召集選手です。
GK:カシージャス、デュデク
DF:エインセ、メツェルダー、カンナバーロ、セルヒオ・ラモス、サルガド
MF:ディアラ、ガゴ、グティ、スネイデル、ドレンテ、ロビーニョ
FW:ラウル、バチスタ、ソルダード、サビオラ、ファンニステルロイ

マドリーの公式によるとペペとロッベンは負傷による非召集、マルセロ、トーレス、バルボア、イグアイン、コディナは監督判断による非召集になります。大方の先発の予想は、バックラインが左からエインセ、カンナバーロ、メツェルダー、ラモス。中盤がディアラ、グティ、スネイデル、ロビーニョ。トップがラウルとルート。ディアラが過労死しないように、スネイデルによく動いてもらうことになると思います。見られるかどうか最後までわからない試合は、本日21時よりエル・マドリガル。


バレンシア、歓迎
バレンシアはフエラのアルメリア戦。土曜日にアルメリアに移動したバレンシアは空港などでずいぶん熱心な歓迎を受けたそうです。アルメリア在住バレンシアファンなのかアルメリアファンなのか…歓迎してくれるならお土産に勝ち点もください。3ポイントほど。
前節のロハ×2によりビジャとホアキンがお休み、ガビランが負傷…ということでまた先発予測がしやすい状態になってしまいました。前線はトップがモリエンテスとシルバ、左がマタ、右がアングロになるのではというのが大方の見方ではないかと思います。ピボーテはアルベルダ&バラハ、後ろは左からモレッティ、マルチェナ、アルビオル、カネイラかミゲル。マルチェナよりはエルゲラかアレクシスか使っても良いように思いますが、キケだとたぶんマルチェナ。放送は、ありません。Canal9のラジオに期待するか、寝て果報を待つか、どちらかにしたいと思います。

アルメリアってどこにあるんだろう、と探したついでに今シーズンのリーガ地図。



いつも12人
2007 UEFA Super Cup
AC Milan 3-1 Sevilla FC


UEFAのサイトで無料で試合を放送してくれまして、見ることができました。疲労と心労のせいでしょうか、セビージャの選手たちにはあまりキレがなく、増えていくビハインドを跳ね返すことはできませんでした。終始セビージャの選手たちは、プエルタと共に戦っていました。移籍問題で揉めていたアウベスもこの試合は先発フル出場。必至に突破を試みたりカカの攻撃に食らいついていく姿勢が見られました。でもミランの守備は堅かったし強かった。ミランは優勝杯を掲げるときも喜びが控えめで、セビージャとプエルタへの敬意が常に見られた、良い試合でした。
セビージャには、月曜日にアテネで延期されたCL予備予選2nd-legを戦い、勝ち抜きを決めるという仕事がまだ残っています。それを終えたらインターナショナルウィーク。代表に呼ばれていない選手たちは、そこでようやく休息し落ち着くことができるでしょう。