けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

Somos el Madrid

2018-04-13 07:36:28 | football



2017/2018 UEFA Champions League Quarter Final 2nd-leg
Real Madrid C.F. 1-3 Juventus

マドリーのゴール:クリスチアーノ・ロナウド (=PK)

まさかこんな展開、ここまでの結果になるとは思いませんでした。

という書き出しは下の記事(1st leg)と同じ。意味するところは全く別ですが…。
前の日のローマvバルセロナの試合、ラモスが出られずバジェホはようやく間に合った程度と、気を抜けるような状況ではなかったと思うし、実際のところ気を抜いていたわけではないんでしょうが、開始早々の失点から0−3まで持っていかれました。1失点目はカゼミロが簡単にボールを失ったところから、左サイドからクロスを入れられてマンジュキッチのヘディング。2失点目は、左サイドからクロスを入れられてマンジュキッチのヘディング。3失点目は、左サイドからクロスを入れられて、ナバスが抑えきれなかったボールを押し込まれて。
一連の失点は、やはり守備ラインの不安定さが出てしまったかなと。バジェホは、まあCLデビューですから、最初はガチガチでボールの繋ぎも不安定で、仕方がない。しかも頼みのカゼミロも、いきなりミスが出たし。普段はラモスがいるところで、ラモスがマルセロの面倒まで見て、個人の力で来るボールを跳ね返しまくっていたことで、ディフェンスが成り立っていたんだなと、改めて実感することになりました。ナバスが不安定になってしまったのも、普段ならこうしてる、こうできる、という感覚がズレていたところもあったのかなと。モドリッチが広範囲に駆け回ってサポートしまくっていて、頭がさがる思いでありました。途中交代は疲労もあったかと思います。
ただ、3失点したCBを褒められるものではないですが、ヴァランもバジェホもよくやっていたなとは思います。バジェホは時間がたつほどに緊張感も取れたようですし、経験を積んで場数を踏んでいけば良くなっていくんじゃないかな。軽率にミスをしたり集中を切らしたりするタイプではなさそうなので。あとは怪我しない体づくりを。

ディフェンス面はこの辺りにして、あとはゆるく所感を。

先発、ジダンの意図はなんだったんだろうなと。一番不思議だったのは、もちろんベンゼマを起用しなかったこと。1stでしょんぼりしていたベイルを使ってあげたかったのか、ベンゼマが起用できない事情(何かフィジカルのトラブルとか)があったのか。ベイルにも惜しいシーンはありましたが、ロナウドが良い形でボールを持てるシーンが前半は乏しく、ベンゼマがいたらなあと何度も思わされました。そうファンに思わせるためのジダンの工夫だったら、びっくりですが(まさかね)。
で、後半頭に2枚替え。これはジダンさすがでした。最近早めに動くことが増えてる気がしますが、バスケスとアセンシオを入れて、穴になっていたマルセロ側、マンジュキッチとゴリゴリやってたカルバハル側、双方に助っ人が入った感じでしょうか。最終的にはここで投入されたバスケスが決定的な仕事をするわけで、そこまで含めて、ジダンすごい、と。
まあ交代の後で3失点目をしてしまうわけですし、攻めても決まらない、じりじりした時間が続くわけですが、ユーベは延長を念頭に置いていたのかカタをつけようとする感じではなく、その中でマドリーが最後まで諦めずに攻撃を続けたことが、最後のPK奪取に繋がったんだろうと思います。
で、PK。あの時間帯にPKということで大揉めになりましたが、長い待機時間を平静な表情で過ごしきり、最後に決めたロナウド。さすがでした。ラモスがいなかったこの試合、早々に失点をしてかつ攻撃もさっぱり実らない中、何度もスタンドを煽ったり、またカピタン風味のロナウドが見られたなあと思いました。何年も見ていて、色々な選手の成長が感じられる場面、プレイってありますが、クリスチアーノもこういうところが成長している、変わって行っている良い面かなと思います。


PKの場面。ボールとポイントを守ろうとするバスケス&アセンシオ、あの場で笑顔のクロースと、なかなか見応えがあります。


と、今だからこそ平穏に書いていますが、途中で「これはもう、ダメな流れだ」と覚悟を決めておりました。PKを取れた瞬間は「は?」と。試合後は、喜びよりもヘトヘトで疲れ切って脱力。なぜ安定した試合をしてくれないんだ……昔からそうですけど。
ただ、試合後にマルセロが「(バルサにおきたようなことは起きない)Somos el Real Madrid」俺たちはレアル・マドリーだから、と言ったそうです。ここでバルサを引き合いに出さんでもよかろうとは思いますが、これがまさにマドリーなのは、その通りだなと。良い試合ができない、美しい試合ができない、そんな時でも結果は手にしなければいけない、そのために最後まで戦う、最後まで攻撃する。それがマドリーなんでしょう。