入玉模様の大激戦 伊藤沙恵vs里見香奈 2017年 第28期女流王位戦 第2局

2021年11月26日 | 女流棋士

 「こんなもん、ただの萌え動画やないか!」

 パソコンの前でさけびたくなったのは、ある将棋動画を観ていたときのことだった。

 それが、第2回女流ABEMAトーナメント

 「女流棋戦を、もっと配信してほしいなあ」

 いつもそう思っていた私としては、将棋ブームの今、こういう企画がどんどん出てくるのは、うれしいかぎりである。

 そこでハマってしまったのが、まさについさっき、女流名人戦の挑戦権を獲得した伊藤沙恵女流三段率いる「チーム伊藤」の控室の様子。

 対「チーム里見」戦で、トップバッターの石本さくら女流二段が戦っているときのこと、チームメイトの伊藤さんと室谷由紀女流三段(意外な組み合わせで、そこもいい)が、それを見守っている。

 注目なのは、室谷さんが席をはずして、ひとりお留守番の伊藤さんのお姿。

 そこで彼女はモニターで将棋を観戦しながら、お菓子を食べているのだが、本当に

 「ただ食べているところ」

 だけが、5分くらい流れるのだ。

 ふんわりした雰囲気の伊藤さんが、無心におせんべいかなにかをボリボリかじる姿は、それはそれはキュートでございました。

 

 

 

 

 私は美少女アニメやゲームにはうといが、なるほど、これが「萌え」というやつか。

 ということで、今回はアベマでも大活躍な女流棋士の将棋を語ってみたい。

 

 2017年、第28期女流王位戦第2局

 里見香奈女流王位と、伊藤沙恵女流二段の一戦。

 両者得意とする相振り飛車だが、ここで見せた伊藤の駒組が独特だった。

 

 4筋にある飛車の射程をかわしての、▲58玉という形が、これぞ「伊藤流」の駒さばき。

 個性的で楽しいだけでなく、私もたまに自分で指すと、なんかこんな形で戦うことが多いので、そこも個人的な親近感を感じるところ。

 もっとも、さえピーは読み構想力のたまもので、私の場合は

 「単に駒組がヘタ」

 という大きな違いがあるが、なんにしても、目を引く棋風であることは変わりはない。

 実際、この将棋も「出雲のイナズマ」の激しい攻めを、ときに力強く、ときにのらくらとかわしながら、伊藤流の「ある作戦」で切り抜けるという大激戦になるのだから。 

 

 (続く→こちら

 

 

 


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