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予め断っておきますがこの局面について
外部の意見を調べたりソフトによる検討
(余り意味はない気がするが)はしておりません.
記事の内容を全面的に信用しての意見となります.
御了承ください.
(勘違いや既出の意見の可能性もあります)
記事の内容に移りますが,記事には,
96歩には75歩→84銀,更に84銀には95歩,
があるとのことで〆ていますが,
95歩に更に75歩はどうなのでしょうか?
何か先手に打開手段はあるのでしょうか?
それとも話が更にややこしくなるから
省略したのでしょうか?
(それなら95歩の前で切るべきな気がしますが)
95歩(96歩)の局面で
先手に有効な打開手段がないのであれば,
後手は75歩→84銀の一手パスを繰り返すことで
先手を手詰に追い込めます.
先手に反復可能な一手パスの手段はなく思えます.
また仮に有効な往復手段が存在したとしても
千日手なら後手満足なはずです.
(また後手でなくとも攻め込んで劣勢よりはまし)
……というのが話の骨子です.
また詳細な考察をすると,
(上記の私の意見が全面的に正しい場合ですが)
先手は95歩の後の84銀の後に
72角(または千日手)を選択することになり,
それならば96歩→95歩の二手は
(おそらく)一応先手が得をしたことになります.
(絶対的な形勢はまた別物ですが)
更に96歩→95歩の二手が先手の得でありかつ
先手から有効な打開手段がないのであれば,
75歩→84銀では94歩の方が
(おそらく)後手は得なのではと思います.
確かに96歩94歩の交換(の有無)は
(おそらく)先手の得だと思いますが,
一方的に96歩→95歩とされるよりは
(おそらく)後手は得していると思います.
このあたりのことは将棋の実力というよりは
ゲーム理論的な思考があるかどうかだと思います.
私はそちら方面の思考がが好きなのですが,
一般に将棋指しの人はあまりしないのでしょうか.
余談ですが,自分は当記事を初拝見したときは,
96歩94歩には先手から有効な打開手段がある,
75歩→84銀で一歩持つと有効な手段が生じる,
という話の流れかな?と思って読んでいました.
96歩に94歩というのは第一に考慮する手段だと
思うのですが,そうではないのでしょうかね?
私もそれほど手を渡す経験はないですが,
私は96歩のような手で渡す場合には
(相手の攻撃がどうなのかよりもまず)
94歩と受けられたときはどうなのか,
(一手パスの意味はあるのか)から考えます.
有効な打開手段がないのであれば
相手の攻撃を読む価値は低いと考えます.
今回の場合は違いますが(というのは72角なら
結局相手の66歩以下の攻撃の順を読む必要がある)
相手の攻撃(相手は受けと攻めから選択可能)の
選択時のリスクと時間!を考慮すると
手を渡す選択をするのは実践的でないからです.
また更に雑談ですが,
96歩と手を渡すのが怖いと書かれてますが,
私からすると72角と「手を渡す」方が怖いです.
(正確に言うと72角は「催促する」のですが)
記事にもあるように同じ順になるなら
投資した角が取り残される危険が高いからです.
(というかプロの解説を聞いていると
このあたりの怖さの感覚はプロも同じ気がします)
ざっくばらんに言うと相手に攻撃されたとき
72角はマイナスの手にしかならないのです.
(一概には言えないませんが,少なくとも
この場面ではそう判断したからこそだと思います)
最初は更に75歩の手渡しはどうなの?という
疑問を言いたかっただけですが,
期せずして長文になりました.すいません.
これからも楽しみに読ませていただきます.
▲96歩の有効性と、その後の変化については文中にもあるように、
「高度すぎてよくわからない」
というのが本当のところです。
もちろん、自分なりの意見はありますが、素人の「勝手読み」に過ぎず、きっと穴だらけで、あまり意味はないでしょう。
同型の将棋の多くが、結局どこかで▲72角と打っているので、ここで打つのかもしれません。
ご指摘の通り、後手に一歩あるのは大きいですが、その有効性と、端の突き越しのどちらがプラスなのか。
▲95歩以下の変化にふれていないのは、勝又先生の記事でも、
「▲95歩とした将棋もある」
としか書かれていなかったからですが、たしかに気になりますね。
調べてみると、▲95歩に実戦は△86歩から仕掛けているので、プロの間では△75歩の再度のパスは有効でないと判断されているのかもしれません。
あと、▲96步に△94歩と受けた将棋はありませんでした。
自然な手のようですが、プロから見ると効いてないんでしょうか。この判断も難しそうです。