ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき セカンド(改訂) 18ページ目 美しい切子のワイングラス

2012-12-10 22:19:53 | ワインバーでのひととき2改訂三話まで完
【18ページ目】


 ポイヤック・ド・ラトゥールが注がれたカベルネ・ソーヴィニヨンの切子の

ワイングラスは、テイスティング対決用のものではない。

切子職人の桐山が、テイスティング対決用の試作として作ったもので、まだ

気を集中させて作っていないグラスであったが・・・・。


「おや?」


和音が首をひねった。


「どうかされましたか?」

「1973年のオールドヴィンテージにもかかわらず、まだ若々しいのです。

力強い骨格の中に、深みのある果実味や上品な渋味と繊細さを極めた気品が感じ取れる

はずだが・・・・・」


和音は、神がかり的なテイスティング能力を持っている。

それは子供の時、熊野古道での遭難で身につけた自然の気を感じる力によるものだ。

今日の鯵元社長のプライベートワイン会では、それを逆用されようとしていた。


「ほんとうですね?」


鯵元社長は、ポイヤック・ド・ラトゥールを飲みながら、相槌をうった。


「1973年初リリースのポイヤック・ド・ラトゥールは、まだ熟成の途中かもしれませんね?」


鯵元社長は、グラスのカベルネ・ソーヴィニヨンには影響されない。

いやされないと言うよりも、和音のように感じとる能力を持っていないのである。

だから彼は、このオールドヴィンテージの力強さや深みのある果実味や上品な渋味や繊細さを極めた気品を

充分感じていた。


吉備のスミレ 12月に咲く

2012-12-10 17:38:29 | 野路・里山のスミレ
 仕事の帰り、阪和道の大阪に行く側の吉備のSAに立ち寄りました。

春に、このSAの崖のところに野生のスミレが咲いていました。


 缶コーヒーを飲みながら、スミレの葉を見つけることができるかな?

と思って崖を覗いてみると、柵のすぐ下にスミレの花が咲いていました!







 崖の少し下の方にも、もう一つ咲いていました。


柵から手をぐっと伸ばして撮影しました。






 花が咲いていたのは、この二つの株だけでした。