ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 150ページ目 ロワール川巡り② 

2012-07-31 23:10:40 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【150ページ】


「そうだね!」


丸山の仲間はうなずき、自分の体験を述べた。


「俺も、先日こんな経験したよ! お昼に仲間4人と中華の店に行った時の話だけど、

混んでいて、しばらく待った後、席に通された。」

「それで?」

「テーブルには、まだ前に食べた皿やラーメン鉢が残っていて、若い女性の店員さんが片付けに来た。

かわいい子だったなあ!」

「話がそれていない?」

「悪い!悪い!」


丸山の仲間が謝った。


「ラーメン鉢は2鉢あって、それらにはラーメン汁が多く残っていたんだ。

そこで、店員さんはどのように片付けようとしたと思う?」


「どのようにって、皿は重ねて、ラーメン鉢はそのままトレイに乗せるしかないでしょう?」

「そう思うでしょう? ところが彼女は汁のたっぷり残っているラーメン鉢を重ねようとした。

『あっ!』と叫んだがおそかった。」

「たぶん、後片付けの方法が皿や鉢を重ねるようにとマニュアル化されているのだよ。

まあロボットと一緒だね、自分で判断ができないんだよ。それでどうなった?」

「当然、ラーメン汁が溢れ出し、彼女は何やら中国語で叫んでいた!」


彼らは、よく話し、よく飲み、最初のワインのボトルが空になった。


「そうそう、昨日の番組で同じような話をしていたよ!」と丸山が言った。





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