ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 118ページ目 ロワール川巡り①  

2012-05-29 23:27:29 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【118ページ】


「2倍成長論?」


丸山の仲間の一人が訊いた。


「女性は、男性よりも2倍のスピードで成長するのだよ!」


ワインのボトルが空いたので、丸山は美紀を手招きで呼んだ。


「今年の新人6人の中の女性2人は、数年間は仕事の能力で男性に対して圧倒的な差をつけることになる。

しかしそれで男性が仕事の能力が劣っていると判断するのは誤りである」


「そうかな?」


丸山の仲間のもう一人が首をかしげた。


「そうだ!数年経つと、飛躍的に成長する男性が出てくるのだ! まあ、成長しない男性もいるがね」


「今年のフレッシュマン4人が成長しない男性だったらどうする?」


丸山の3人目の仲間が言うと、皆「その可能性大」と笑い声をあげた。



 マスターが、来店を知らせるライトが光ったのを確認すると、モニターに目をやった。

オオカミグッズを並べている店内に入って来たのは、田辺 良子であった。

良子は、店の奥まで進み、ワインバーのドアを開けた。



「マスター、こんばんわ!」

「やあ、いらしゃい!」


 良子は、和音がカウンター席の奥に座っているのを確認すると、マスターにそちらに行くと目で合図した。

一人で、テイスティングの勉強をする時は奥のテーブル席、和音とワインを楽しみたい時は和音の隣に座るのが

最近の習慣になっている。


「和さん、隣に座ってもいい?」

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