ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

あべのハルカズBAR 152ページ目   A型は単純食品偽装をしない

2014-09-29 23:17:56 | あべのハルカズBAR1 四話 完
【152ページ】


 晴数は、パソコンを閉じると、モニター画面を店内の様子を確認した。

ママの陽菜と農林水産省近畿農政局の佐藤との会話は核心の部分に

近づいていた。


「ママの魔法の水を加えると、ロイヤルロッホナガー1991 16年カスクストレングス56.1度

の香りや味わいが一段と強くなって、鼻や口やのどを駆け巡ってきた!

この魔法の水って何?」


 佐藤は驚きの表情を浮かべながら訊いた。


「W・A・T・E・R」


 陽菜はアルファベットを五文字伝えた。


「W・A・T・E・R?」


 佐藤は、陽菜のアルファベットを繰り返した後、「あっ!」と叫んだ。


「水?

魔法の水とは水のこと?」


 陽菜はにっこり頷く。


「ところでママ、食品偽装を色々調べていると、経営者の血液型によって、偽装のタイプ

が区別されることが判った!」

「ええ本当ですか?」

「例えばA型は、几帳面で、整合性にこだわる傾向がある。

だからA型の経営者は国産和牛を飛騨牛に偽装するような、単純偽装はしない。」

「では、どんな偽装をするのかしら?」


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