ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 69ページ目 マジシャンソムリエとの対決  

2012-03-18 21:03:15 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【69ページ】


 狩野は、シャブリ・グラン・クリュが並べられているテーブルの前に立った。


「先程、ブーグロを飲みましたので、残り6本のシャブリ・グラン・クリュが

並んでいます。 和音さん、この中から1本選んでください。」


「ヴォーデジールでお願いします。」


狩野は、ヴォーデジールを6本の中から取り出し、赤いハンカチで覆った。


「高木社長も1本選んでください。」

「私は、レ・クロで!」


狩野は、レ・クロを5本の中から取り出し、白いハンカチで覆った。


「赤いハンカチの方がヴォーデジールで白いハンカチの方がレ・クロですね?」

「狩野さんが、ハンカチを覆っただけですから間違いないです。」


和音が答えた。


「それでは、高木社長が選んだレ・クロを和音さんにテイスティングして頂きます。」


 狩野は、白いハンカチで覆われたレ・クロを手に取り、ハンカチの上から、

ソムリエナイフでキャップの切り込みを入れた。

そして抜栓し、ワイングラスに注いだ。


「和音さん、どうぞ!」 


和音は、グラスを手に取り、香りを嗅いだ。


「スモーキーなアロマ、そして濃厚なクリーム、ナッツ、温かいアップルの香りを

感じ取ることができる。」


和音は、香りを嗅いだ後、ワインを一口飲んだ。


「おっ、シャブリ特有のミネラル感が口中に広がる!」


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