ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 48ページ目 女性ソムリエとの出会い

2012-02-03 22:47:43 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【48ページ】


「マスター、私達にもボーヌのプルミエクリュの赤ワインを!」

和音は、今日のお勧めワインをボトルで注文した。

「そして神戸牛のペパーステーキも」

マスターは、ボーヌの赤ワインを手早く抜栓し、グラスに注いだ。

それを手に取って、良子は一口飲んだ。

「わっ、とてもスパイシーなワインだわ!」

和音も一口飲み、頷いた。

「マスター、田辺さんがスパイシー過ぎておいしくないって!」

「私、そんなこと言ってません」

マスターは、そんな二人のやりとりを笑って見ていた。


「美紀さん、このボーヌの赤ワインおいしいね!」

丸山が、ボーヌの赤ワインをほめた。

「ピリッと辛く感じたが、オードブルのローストビーフとよく合うよ」

丸山の仲間も賛同した。


「ほら、聞こえましたか?おいしいそうですよ!」とマスターが言った。

「お肉と合うようだね? ペパーステーキはまだかな?」

マスターは、焼き上がりのペパーステーキを二つの皿に乗せ、二人の前に置いた。

「おいしそうなステーキ!」

良子は、ナイフで一口サイズに切ると口に入れた。

「口の中にお肉のおいしさとペパーの辛さと香りが広がるわ!」