ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

5 フレンチの若き天才 14ページ目

2011-01-03 21:04:25 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
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和音    料理にプルーンが使用されています。

      サン・テミリオンのメルロ種100%のワインでプルーンの香りが      

      しない ものを料理に使ってもシャトー・オー・カルディナル・

      グラン・クリュとの区別が難しいのです。
      
社長    植村さんは、そのことを判っていて、二品目のワインと料理を決めたの?
       
シェフ   ええ、和音さんは、私のチャレンジにどう答えますか?
          
和音    心を自然体にして、もう一口ワインを飲みます。


和音は、ワインの色も香りも確認せず、目を閉じたまま一口含んだ。


和音    このワインを飲むと、プルーンの畑が目に浮かびます。

      おや?  

社長    どうかされましたか?

和音    プルーンの畑の奥に、何かの実が見えます!

      それは黒い・・・・・・・。

シェフ   黒い何ですか?

和音    黒いブドウ?

      いや、粒がブドウより小さい。

      それは、ブラックベリーだ!

社長    シャトー・オー・カルディナル・グラン・クリュを飲むとプルーンと

      ブラックベリーのイメージが湧いてきたのですね?

      それで答えは?