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ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

5 特急列車の売り子  106ページ目

2011-08-30 20:32:36 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【106ページ】


桃子     今日から秘書課に配属になりました荒川 桃子です。

       品質管理部では、毎日コーヒーのテイスティングをしていました。

       今度は、自社のコーヒーだけではなく、もっとコーヒーの勉強をするように

       と送り出されました。

       皆さん、ご指導のほどよろしくお願い致します。


 
 朝礼が終わると、佐山社長と桃子は、再び社長室に戻った。


佐山社長   さて、荒川さんの仕事の内容についてだが・・・。

桃子     はい。

佐山社長   まず、おいしいコーヒーを入れてくれるかな?

桃子     承知しました。

佐山社長   コーヒーはあれを使って!

桃子     ええ?

       ゴールドブレンド?

       自社のレギュラーコーヒーを飲まないのですか?

佐山社長   これは、インスタントコーヒーの傑作だから、毎朝これを味わいながら

       レギュラーコーヒーの戦略を考えるのだよ!   

桃子     それでは、最高においしいインスタントコーヒーを入れさせて頂きます。


 桃子は、紙コップにコーヒーを入れて、佐山社長に差し出した。


佐山社長   懐かしいね!

       まさか紙コップでコーヒーが出てくるとは思わなかったよ。


5 特急列車の売り子  105ページ目

2011-08-29 23:17:28 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【105ページ】


桃子     それなら、勝てると言い切る自信はないですが、いい勝負はできそうです。

佐山社長   それは楽しみだな!

       今日は、秘書課に配属になった歓迎会をするよ!

       歓迎会でのとっておきの一本はロマネ・コンティだ!

桃子     ロマネ・コンティ? 

佐山社長   そうだ!

       そしてコーヒーの香りのするワインも何本か用意しているので、それも

       試飲してみよう。

桃子     はい。 

佐山社長   おお、朝礼の時間だ!

       朝礼の後、仕事内容についての話をするよ。

桃子     はい。



 秘書課の朝礼で、佐山社長は、新配属の荒川 桃子を紹介した。


佐山社長   今日から秘書課に配属になった荒川さんです。

       彼女は、私の直属の部下になります。

       荒川さんは、コーヒーのテイスティングにかけて特別の才能があるので、

       さらにレベルアップを図るために、品質管理部から一定期間預かること          
       になったのです。

       だから通常の秘書の仕事とは、別の仕事をやってもらいます。

       荒川さん、自己紹介を!
 

5 特急列車の売り子  104ページ目

2011-07-28 20:59:11 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【104ページ】


桃子      和音さんとテイスティング対決する方はもう決まっているのですか?

佐山社長    それを荒川さんに頼みたいと思っているのです。

桃子      ええ、私が?

        私は、ワインスクールの生徒ですよ!

        和音さんには、トップソムリエも敵わないのでしょう?

佐山社長    常識的には勝てないよね?

        しかし荒川さんには、特別の才能がある!

桃子      特別な才能?

佐山社長    品質管理部のトップテイスターも荒川さんに敵わないよね?

桃子      いえ、私には勉強することがまだまだ多いです。 

佐山社長    謙遜することはない!

        部長も君の才能を認めているよ。

桃子      でも対決は、コーヒーではなくワインのテイスティング対決ですよね?

佐山社長    もちろんそうだが、ワインにはコーヒーの香りがするものがあるのだよ。

桃子      本当? 

佐山社長    ああ!

        テイスティング対決用のワインは、私が選ぶことができるのです。 

桃子      コーヒーの香りのするワインで対決を?

佐山社長    いいアイデアだろう?

        そしてテイスティング対決する場所は、コーヒーの香りが漂う部屋

        でやれば面白いのでは?

        

5 特急列車の売り子  103ページ目

2011-07-26 22:30:28 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【103ページ】


佐山社長    それは、君のコーヒーに対する才能を見込んでのことです。

        コーヒーに関係する知識もさらに修得してほしいと願っています。

桃子      では、なぜワインの勉強も?

佐山社長    食事とワインそして食後のコーヒーは付きものでしょう?

桃子      ほんとうにそれだけですか?

佐山社長    荒川さんに見つめられると、ある私の望みを隠せないかな?

桃子      佐山社長の望みをぜひ聞かせてください!

佐山社長    私は、経済界のトップが参加するワイン愛好会のワイン通倶楽部に

        入っているのです。

        その会合で、和音 通(ワオン トオル)という人物をプライベート

        ワイン会に招待したという話がよく出るのです。

桃子      和音さんとは、どのような人物ですか?

佐山社長    ワインのテイスティングにかけては、トップソムリエも敵わないと

        うわさされる人物です。

桃子      すごい方なのですね?

佐山社長    そうだね。

        そして、彼とワインのテイスティング対決をできたことが、

        ワイン通倶楽部の中でのステイタスシンボルになるのです。

桃子      佐山社長も和音さんとのテイスティング対決をお望みなのですね?

佐山社長    ああ、そうだ!

  

5 特急列車の売り子  102ページ目

2011-07-25 23:11:46 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【102ページ】


 一年後、荒川 桃子は、品質管理部から秘書課に配属になった。


桃子      今日から、秘書課に配属になりました荒川 桃子です。

        よろしくお願い致します。

佐山社長    やあ、元気そうだね?

        ちょっと社長室へ。


 佐山社長と荒川 桃子は社長室に入った。


佐山社長    待っていたよ!

        一年間は長かった!

桃子      色々勉強させて頂きありがとうございました。

佐山社長    今では、品質管理部のトップもコーヒーのテイスティングにかけて

        君に敵わないそうじゃないか。

桃子      いえ、コーヒーはとても奥が深いので、まだまだ勉強不足です。

佐山社長    秘書課は、私の直轄の部署だか、他のメンバーは一応課長の部下に

        なる。

        しかし君は、課長の部下ではなく、私の直轄の部下になる。

桃子      どんなお仕事ですか?

佐山社長    朝、私にコーヒーを入れた後は、外に出て勉強の継続です。

        ワインスクールも上級コースを目指してほしい。

        そして一週間に一度、レストランでワインスクールの成果を     

        試すからね。 

桃子      なぜ、私だけが他の人とは別の仕事を?