@ジェフェリーのあらゆる行動はあまりにも無計画で情けなく、最愛のコンスエラを最後に裏切りヴィクターとの関係を拗らせ、殺害容疑者者とさせてしまったのは非常に情けない。仕事が優先か愛情が優先か、を問われ仕事と名誉を優先した結果、優柔不断な男の行動で最愛の女性の人生を狂るわせた罪は全て男の方に原因がある。不倫が招く最悪の人生模様だ。
#071・#072さよならは言わないで(上・下)
ロバート・ゴダード2022年4月
「概要」建築家ジェフリーは殺人を報じる新聞記事に驚愕する。人妻コンスエラが毒を盛り、夫ヴィクターは助かるが姪が死亡。このヴィクターの家こそ彼の出世作だった。依頼主の妻として出会ったコンスエラ。愛のない結婚生活に耐える彼女といつしか激しい恋に落ち、駆け落ちまで約束するが、直前に建築家としての野心のため彼女を棄てる。一人の女性の夢を踏みにじった罪の意識は12年後の今も消える時はなかった…彼女に殺人など犯せるはずがない。そう確信した彼は事件を調べ始めるが、あらゆる証拠は彼女の犯行を裏付ける。
ージェフェリーは恋仲になったコンスエラとその娘ジャシンタと家出を企てていたが、建築家としての出世と名誉を優先に取りやめたことでジェフェリーには災難が降りかかる。ジェフェリーはホテルの娘と結婚、その一人息子息子が病気でなくなり、妻の父親のオーナーの新たに建設したホテルも火事で壊滅してしまった。
ージェフェリーはコンスエラが毒殺を計画するような人物ではないと確信し、そのアリバイ探しに行動する。イギリスの優秀な弁護士に委託、ヴィクターの親族を訪ね歩き仮説を立てた。それはヴィクターがコンスエラの宗教上離婚できない事を知り追い出したい事、ヴィクターの兄の娘が毒殺に利用されたことを立証しようと動き出す。
ーコンスエラの従僕が自殺、兄宛に書いた手紙にはヴィクターからの命令でコンスエラの行動を逐次報告させられ、手紙も管理されていた。よってジェフェリーとの駆け落ち計画は事前にばれており、ヴィクターはその為にジェフェリーの妻の父親の会社を買収し新たなホテル建設をジェフェリーに委託することだった。
ーコンスエラの兄がヴィクターの金庫に遺言書があり、その継承者が書き換えられたと訴え、屋敷にそれを盗みに入るが、これまたヴィクターの罠となり兄はその場で殺されるという事件になった。それは正当防衛でヴィクターは無罪となる。その時ジェフェリーは札束の一枚だけを抜き取っていた。その後札は盗難事件があった時の札だと判明した。書き換え後の遺言書には仮説で家庭教師でかつヴィクターと結婚したいと思っていたローバックだと思っていた。
ーコンスエラは一審で死刑判決となるが、コンスエラは表情を変えず「神の御名にかけて全ての者を許す」と法廷を去った。その後、疑惑の手紙も、全て却下、控訴も却下され、絶望的になる。
ージェフェリーの妻から電報(罠)を受け駆けつけるが本人は知らないと拒否、その夜、警官が「ヴィクター毒殺容疑者」として逮捕される。ヴィクターの下僕ジョンとヴィクターの兄の息子はカラクリを知っているかのように話をするが・・・
ーヴィクター家のメイドリジーは数年前に自殺を図ったが、リジーとヴィクターの下僕ジョンとは結婚の約束をしていた間柄だった。リジーはヴィクターの側女としていたことが原因だとわかり、それが恨みとなって行動した・・・
ー執行の当日、処刑は急遽中止となった、そのキッカケは新聞記事を見た元農園の仲間の行動だった。
ーエピローグ 執念に燃えた遺産相続人だと勘違いをしたヴィクターの兄の息子が拳銃を構えてコンスエラが刑務所から出てくる所を待ち伏せしていた・・・・
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