@人間関係は至って複雑、金、権力、名誉、それに「欲」が絡めば一層複雑な人間関係を生み出す。 アニメ大作「鬼平」13話は取り締まる側から目線のお裁きをその人間関係から下す。 それぞれの話からなる参考になる教訓を作ってみた。
『鬼平』13話 池波正太郎
「血頭の丹兵衛」盗賊の3ヶ条、金はあるところからのみ、血を流さない、女には手をつけない。今の盗賊は偽者で無謀者達を許せないと仲間割れで偽物を捕らえたいと一人の囚われ身の男が名乗り出た。教訓 人は世の変化とともに変貌する
「本所 桜屋敷」同心と好きになった女が嫁に行くと決まった 男同士で競い合ったが結局ある商人の嫁になった。ある時後家人達が近江屋に盗賊に入ると計画を知り取り物をした。捕獲したのは御家人本人と昔好きになった女、御家人の嫁、であった。女は商家の主人が亡くなると追い出されたその仕返しだった。教訓 好きになった時の思いは老いても変わらず
「暗剣白梅香」化粧をした暗殺者、女との出会いで金を至急用立てする必要が出てきた。急いだばかりに剣の腕が鈍り、元敵討ちとして探していた亭主に撃たれる。従って誰に依頼されて殺し屋を雇ったかが不明となってしまった。教訓 どんな修行でも我慢強く続けることでものにできる
「血統」おまさという女中、ある大店への盗賊を導く。家中の者へ手を出さないという約束を破り盗賊が娘を殺害。女中おまさは次の仕掛けを平蔵に打ち明け、隠れ家に導き盗賊を捕獲する。 教訓 生まれながらの血筋はどこかで生かされる
「いろは茶屋」谷中のいろは茶屋の女楼に通い続けた火盗改同心はすっからかんになる。だが、ある夜もう一度女楼にと出かけると、盗賊の一味を見かけたことで一斉に皆捕縛する。いろは茶屋は親父の代からの馴染みのお店だった。教訓 親子はどこか趣味趣向も似る 「馴染み」とは愛され、頼られるという事
「盗法秘伝」旅の道連れに盗人と会い、やこぎな大店に盗人に入り見事成功する。昔ながらの盗人方法は、年取った体では長くは続かないと平蔵に打ち明け、今までの盗人秘伝を手渡す。 教訓 秘伝は他人に話すことで秘伝ではなくなる 法は善人でも悪を裁くもの
「瓶割り小僧」店の前で小僧が大壺を2つ購入、店主との問答で持って帰ると約束した。そこででかした事は石で割りかけらを持ち帰った。その時の男が捕まった。それは父の悲惨なる家庭内暴力を止めるべく殺害、だが家族に裏切られ孤独で逃げていた。悲劇は家族との愛を見失った罪だった。教訓 家族の愛は他人には到底解らない
「大川の隠居」昔盗人だった船頭が鬼平屋敷に忍び込みキセルを盗んだ。面白半分で盗んだキセルを鬼平の船頭を知る下っ端が今度は印籠を盗み出したことを自慢し、もう一度入れ替えようと仕組んで船頭の親父をギャンフンと言わせる。教訓 盗みは盗み、罪を認めさせることを教訓とする
「別れ道」平蔵に道標をすることになる「道場破りの剣士」 道場の先生にだけは迷惑をかけないようにという忠告が心に残ったガムシャラでぶっきら棒、喧嘩付きの若い時にあった剣士だった。教訓 他人に迷惑をかけないような心を持て
「泥鱒の和助始末」和助は大工で大店への忍び組手を仕込む盗人だった。江戸を離れている時に妻が死に一人息子をある大工夫婦に委ねた。その一人息子が出世し大店で出世するが先代が亡くなるといじめから首吊り自殺。それを苦に和助はその大店へ忍び込み息子の恨みを晴らすべく金と一切の証文財産を奪い川に流す。 教訓 恨む輩への恨みを晴らしても心の恨みは一生消えない
「むかしの男」昔平蔵の妻の恋した男が子供を誘拐し平蔵を脅そうと仕掛けた。が平蔵の部下たちが総勢で解決する。男は平蔵に妻の昔を暴露したが、平蔵は「妻は今も昔もいい女だよ」と笑って答えた。最後に妻が言ったことは「女子は男次第、私は幸せ者だ」だと。教訓 人の過去は色々ある 良好な関係を保つには触れない方が良い
「呆れた奴」部下の妻が死産となり、その後妻も亡くなる。部下はたまたま別の母と子の身投げを助けたが、実はその母子の父親は盗賊の仲間で以前捕らえ牢獄に入れていた。母子が身投げをしようとした経緯はまさか父親が盗賊の仲間だったことを苦にしたことだった。部下はそれを知り捕まった父親を仲間を連れてくる事が条件で逃した。教訓 情に任す、任されるは互いに信頼がなければできない
「狐火」密偵の昔の知った盗賊が再び現れる、だが人殺しまでする盗人は偽物だと自ら探索を始める。やがて偽の盗賊どもに襲撃されるとその盗賊にいた二代目が密偵を救う。平蔵はその二代目を許すがその後病気で死ぬ。教訓 情けは無用 人には人の人生がある
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