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「偶然と先入観」は感覚を麻痺させる『リバース』

2024-06-25 07:33:32 | ミステリー小説から見えるもの
「リバース」(逆転)と解釈している本書は最後までミステリーを読み解くには難しい小説だ。「人間嫌い」、「一人の方が楽しい」、「孤独が良い」と思う男女の唯一心を許せる友人が交通事故で亡くなる。それがミステリー事件として犯人を探す事になる。人は嫉妬する動物、だから邪魔者は要らない、これがこのミステリーのキーワードになる。三角関係の恋愛からそれをまさに破壊していく様がこの事件に繋がる、と読むことがミステリーになる。偶然が事件を起こす、だがそれは最初から仕組まれたことだった。「偶然」という仕掛けは人間の勘違い、先入観から感覚を麻痺させることがあるということ。
『リバース』湊かなえ
「概要」深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。そんな深瀬が自宅以外でリラックスできる場所といえば、自宅近所にあるクローバーコーヒーだった。ある日、深瀬はそこで、越智美穂子という女性と出会う。その後何度か店で会ううちに、付き合うようになる。淡々とした日々が急に華やぎはじめ、未来のことも考え始めた矢先、美穂子にある告発文が届く。そこには「深瀬和久は人殺しだ」と書かれていた――。何のことかと詰め寄る美穂子。深瀬には、人には隠していたある”闇”があった。それをついに明かさねばならない時が来てしまったのかと、懊悩する。



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