@人は金(欲)に弱い。企業内部の争いから競合相手への情報漏洩を犯す。特に金と権力を持ったものの力は計り知れない。この小説ではやはり利権を得るためにどこの誰(企業)を利用した方が得なのかを考え、それに従って金を拠出する企業を狙い、最後に個人的な利益を得ることを狙っていた。餅屋は餅屋としての力量を見せつけるが、そこにはどうしても金と権力には対抗できない。 そんな中、捌き屋は依頼主に従い調査し、一旦破棄された発注案件を復活させる、その解決への糸口は他人の口座を利用した賄賂送金が明るみに出たことだった。自分の使わなくなった口座は自分で処理しておくことを肝に銘じておきたい。
『捌き屋』浜田文人
企業交渉人・鶴谷康に舞い込んだ依頼は、横浜市で持ち上がったカジノ(IR)誘 致事業への参画を突如取り消されたアミュー ズメント会社の権利回復。
・情報捜査の焦点
取り消しされた理由の追求、だがそれは交差する社内幹部による機密情報の漏洩だと分かった。では機密情報が如何に漏れたのか、誰が持ち出したのか、その背景で利益を得るものは誰なのかなど情報捜査の焦点を絞る。現代は更にITを駆逐して操作できる点は思った以上のスピード感と情報が収集できる。それはさまざまな解析が容易にできること、例えばGPS、監視・防犯カメラ、通話履歴、銀行口座の動きなどのデータ解析は事件解決に有効な手段だ。
・人間関係(個人情報・証拠の情報源)
関係者の職業、地位、役職、役割等を知り、その人との繋がり、交友関係を掘り出す
・賄賂等の接待場所の確認
ゴルフ場、ホテル、バー、スナック、それに重要なのがホステスなどの交友関係
・証拠隠しの手口
他人の銀行口座を利用して賄賂を入金送金する(通帳・カードを保有する)
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