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遺産相続が招く誤解『マローン御難』

2020-12-13 08:03:17 | ミステリー小説から見えるもの
遺産相続における事件事故の多くは日頃平穏な家族程支離滅裂な家族分裂を引き起こす。何を信じ、何を疑うのか。現実、実際の遺言書通りにはならないと言う。 法的な自書遺言書はA4サイズ、題目以外は全て自書で、推定相続人以外に対する用語は「相続する」ではなく「遺贈する」、署名と押印+作成日、必須となる 法務省のサイトhttp://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00057.html
『マローン御難』クレイグ・ライス
「概要」馴染みのバーで酒を奢られながら弁護士マローンは不安を予感した。その夜、マローンが自分の事務所で出くわしたのは依頼人の男の死体だった。しかも、その男の誘拐されていたはずの娘が、何故かマローンの元にやってきていっこうに自宅に帰ろうとしない。これでは殺人と誘拐、二重の容疑で逮捕されてしまう、マローン最大の危機をユーモアたっぷりに描く本格推理。
・依頼人であり殺された男は富裕な資産家でありいつも遺言書を持ち歩いていた。妻は過去2人の夫を亡くした連れ子2人、それに甥と姪が家族として暮らしていた。
家族の誰もが遺産相続に興味を持っており、また周辺も興味を持っていたところに殺人事件と誘拐事件が重なり発生する。その誘拐事件は連れ子の偽装の誘拐として家族が仕掛けたが、途中から家族の一人が身代金を請求するという事件になる。
・弁護士のマローンはその殺害された依頼者、殺人現場はマローンの事務所、その殺人犯として疑われ、誘拐事件もその後家族が連れ子がマローンに引き渡したことで誘拐犯として疑いを持たれることになる。
・その後依頼者の運転手が同じ手口で殺害され、事件解決が複雑化する。さらに、容疑者が賄賂で操れた犯罪人として「正当防衛」だと主張することがこの事件を複雑化させた。
誤解があったのは遺言にあった資産分配(法的分配と遺言書内容)、と日頃から懸念を抱いていた友人の裏切りだった。


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