@「歴史は常に繰り返す」はどの世界にも当てはまる感がする。民衆の不平・不満が爆発した時にその歴史は代わり、江戸時代であれば「悪徳代官・地主・豪商」が最後には成敗され政が見直されて来た。だが、現代はどうだろう。民衆が思う「悪」を「悪」と認識しない権力を持った人も多くなった。民衆との目線が違うから「悪」とは見えないのだ。次元の違いと「権力」は無敵だろうか。決してそうでもなく長続きはしないことは歴史からでも判る。 だが、時間は読めない。
『大塩平八郎の亡霊』早見 俊
- 天保の世。大塩平八郎の乱の余波が残る江戸は、打ちこわしや一揆が頻発する。老中水野忠邦は奉行所に加え、江戸城を守る大番にも市中に警護をさせる策を立てる。一度は大番をご免となった、鎗の達人寺坂寅之助にも再出仕の噂が。一方、市井には、コメ問屋を次々と殺す大塩天狗が現れ、不安を煽る。そんな折、新たな警護組織の結成を叫ぶ陽明学者が支持を集める。
- 「大塩平八郎と乱」
- 江戸時代後期の天保の大飢饉に百姓一揆が勃発した。そんな中、奉行所与力の大塩平八郎は、家族を捨て自分の書籍を売却して民を救済、武器弾薬を購入、自分の家に放火、米の豪商に対して決起(天誅)起こした。半日で鎮圧されたが多くの家屋が焼き出され、大塩平八郎は最後に自決する。その後そのことで諸国に一揆が起こり「大塩平八郎はまだ生きている、米国のモリソン号と共に江戸を襲撃する」などの噂が耐えなかった。
- この書籍はその大塩平八郎の乱後の米問屋・豪商を襲い、暗殺する「世直し、救民する天狗」に扮する事件を元大番役が仲間とともに解決るストーリーだ。
- 「この世に武士というものがある限り、武道は残る。武芸において、技や技術の伝承ということも大切ですが、それよりも大切なことは武士としての魂を受け継ぐことで、この魂の継承があれば恐れることはありません。」
- 「大塩め、滅んでもなお天下を揺るがしおる。死せる孔明、生ける仲達を走らすという次第だ。」
- 「美味しいものを食べるのに、格好などつけなくいいいのだ。礼儀作法にうるさい江戸城や武家屋敷では到底できないことである。やはり市井の暮らしは良いものだ」
- 陽明学とは明国の儒学者王陽明が唱えた学問である
- 「知行合一」
- 知っていても何も行わないのは知らないのと同じ、実戦を重んじる教え
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