@人間には3門の毒があるという。それは、貪欲、瞋恚(怒り・しんに)、愚痴(愚かさ)とある。 それに「権力」かもしれない。それらを無くした時、ストレスフリーになる可能性が高い。ストレスの多い現代社会システムは、ストレスから多くの病魔に侵される。細胞の変化を生み出すガンはその典型だろう。よって一つでも「毒」を無くすことができれば気も心も軽くなることは間違いない。健康状態を健全に保つには先ずはこれらかもしれない。 現代の特に中堅は色々な事(責任)を多く背負いすぎてはいないだろうか、上司からそれに部下からも、それと人間としての「精神の柱」(3つ: 匡正(きょうせい):じっくりと正しいことについて教え導くこと、協和:相手を理解し争いをせず協力しあい仲良くすること、憐愍(れんびん):弱いものや衰えてゆきつつあるものへの思いやりを忘れぬ事、など心がけることで心も身体も休まる気がする。 「捨てる」(任せる)勇気も必要だ。
『天下の剣 上・下』門田泰明
- 宗次と同じ長屋に住む少女二人が、権力者に愛玩される珍犬、狆を近所の寺で拾った。その直後にさっき漂う侍たちが寺に駆け込んできたのを目撃した宗次は、悪い予感を覚える。そんな最中、大本旗本、筆頭大番頭の西条山城守貞頼一行が襲撃された。不気味きわわまり無い全身白装束。 謎の白忍びの一団に、不穏に蠢く幕閣の権力争いを武炎の剣で掃除が斬る。
- 「宗次」は徳川家光(2代将軍の次男)と徳川義直(家康の9男)の春姫(叔母)にできた咲姫(母)と徳川光友(尾張藩2代藩主)の子になる、徳川宗徳(浮世絵師)である。
- 事件は次期将軍の座を巡り将軍系の信任深い筆頭大番頭西条小山城守を含む老中堀田備中守正俊派、 宮家推薦の大老酒井雅楽頭忠清派の熾烈な策略と殺戮である。酒井派の刺客夢伝心眼流式部蔵人は酒井に「不埒な奴」と言われた宗次と飲み屋で偶然の出会いから意気投合してしまう。また、貫鬼四郎吾郎は同じ酒井派だが蔵人を怪しみ、堀田の殺害を図る。
- 刺客夢伝心眼流の蔵人は揚真流兵法の宗次と果し合いをすることになるが、宗次は蔵人の病に倒れている母が蔵人の死を知った時には自刀するのではないかと、母に育てられたことのない宗次に母性本能が蘇り、刀の刃を潰し挑んだ。結果、蔵人の右手甲を殺めただけで宗次は去った。
- 西条山城守の娘美雪と護衛役としての宗次は保土ヶ谷宿に美雪の祖母を迎えに旅出る。美雪は一旦大名に嫁いだが婚家を離れおり、宗次との旅は生涯忘れられない旅となった。それは祖母始め西条山城守からの美雪(知性・教養・作法・芸術的視野を持った心)との結婚を迫られることになり承諾した。「これからの困難と苦しみを共に歩む」と「大きな安堵を生涯に渡って護り抜く」と誓った。
- 人間の三門の毒とは「三解脱門」
- 貪欲
- 瞋恚(怒り)
- 愚痴
- 「常歩(なみあし)」約1分間に約110m進む速さ(馬のなみあし)
- 「馬と人間」
- 江戸時代、町中で町人に触れて怪我をすると騎乗者の未熟者として笑われた。 だが、武家屋敷街では歩行者の武士等が四方に目配り不足な未熟者として後ろ指をさされた
- 「精神の柱」
- 匡正(きょうせい):じっくりと正しいことについて教え導くこと
- 協和:相手を理解し争いをせず協力しあい仲良くすること
- 憐愍(れんびん):弱いものや衰えてゆきつつあるものへの思いやりを忘れぬ事
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