「川柳歳事記

錯覚
自惚れを三面鏡は知っている
錯覚であってと願うカルテ抱く
錯覚も誤解も嘘もヒトの知恵

「川柳歳事記

こぼれる
ライバルの庭にも同じこぼれ種
合掌の手からこぼれる罪いくつ
こぼれたら拾ってくれる小さな手

Web句会 ４月

Web句会　４月

時事
横綱と総理はすぐに育たない　　　佳作
　　　　　　　　　　　　　美和山吹

「川柳歳事記

金魚
キンギョ―の売り声耳朶に恋う昭和
キンギョもう地震なんぞに怯まない
大海を知らず極楽金魚鉢

「川柳歳事記

壁
壁一つ越えて向き合うぬくい膝
輪の中の小さな壁が波となる
突っ込んだ頭が抜けぬ厚い壁

「川柳歳事記

カップル
カップルの投げたブーケに咲いた運
カップルの二世異なる目鼻立ち
いいカップルだ君が代を聴いている

「川柳歳事記

折り紙
戦わぬ兜を折っている平和
僅少の折り紙が付く米の味
もみじ手でくちゃんと折った子の作品

「川柳歳事記

うやむや
宇宙葬証拠は何も残さない
うやむやを拾って押しピンで止める
もやもやですかいいえ昨日はうやむやに

「川柳歳事記

一生
一生をこぶしに握る呱呱の声
一生の願いに飽いた冬の耳
妻の背の文字の温みで無事傘寿

Chat川柳

Chat川柳
chatGPTで川柳を作らせている。
私の特選句から、上５を「ポケットの」とし「更新」を繰り返した。
上５の最後に「の」が入っていたら、中７には、名詞が入らないと、ほとんど文章として成り立たない。
今まで詠まれた句で、ポケットと組み合わせられている名詞には、エプロン、切符、マッチ…などがある。
どうも、それらとも全く関係なしに、中７が出てくるようである。
ただ１句
ポケットの部下の報告責めの声
というのが、私にも詠めないもので、川柳になりそうに思えた。