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今こそクシャナ戦記ですよ。

2012年07月03日 | いろいろレビュー
『風の谷のナウシカ』といえば
映画史に残る大名作です。


ですが
原作全7巻のうち映画の話は2巻の3分の2くらいまでと、
映画の話は原作で言えばだいたい全体の2割もないくらいです。

ちなみに
人物像もかなり違ってて
映画ではトルメキアは風の谷に攻めて来た外敵という立場ですが
原作では風の谷はトルメキアの同盟国で有事の際にガンシップを出したりする関係です。
またガンシップの戦闘力によって対等な関係を保っている程度の微妙な力関係でもあります。

当然他にも『辺境の国』がたくさんあったり
映画とは違う、すごく重い『世界の真相』というものがあります。

内容は是非御自身で読んでいただきたいのでここで書くようなことはしませんが
原作ではとにかくクシャナ殿下が魅力的に描かれています。
容姿端麗はもちろん戦場の指揮も迅速かつ的確で冷静沈着、
兵士からの信頼も厚く敗走寸前の部隊もクシャナ到着の報を聞くだけで一気に士気が高揚するほどです。






この下は少しだけネタバレ要素がありますので
できれば原作を読んでからにしてほしいです。










しかし
王族直系の血筋であるクシャナは二人の兄らに疎まれ
辺境の前線へ送られてしまいます。
そしてそれは単なる皇位継承権の争いというだけではなく、更に深くクシャナを傷つける理由もあったのです。

ナウシカの名場面といえば
誰しもが映画のラストを挙げると思います。
(ちなみに原作にもほぼ同じ場面がありますが、あそこまでの盛り上がりではありません)

僕にとって本を持つ手が震えるほどに感動したのは
出立前、クシャナはお母さんのところを訪れます。

「殿下」などと呼ばれる立場であるのに最前線に送られる。
しかも初めから成功するとは思えないような戦場に、
更に本来指揮するはずの精鋭部隊は力を発揮できない場所で補給もままならず壊滅寸前
明らかに殺されに行くようなものです。

もちろんクシャナ自身もそれを知っています。
それでも兄たちに絶対に膝を屈せず、誇りを持って戦場に赴きます。

しかし、部屋にいるお母さんは
小さいクシャナが政敵に毒を盛られたとき
娘を守るためにその盃を仰ぎます。

杯に盛られた『心を死なせてしまう毒』によって正気を失い
人形の事を娘と思ってあやすばかりの抜け殻になってしまいます。

クシャナが部屋に入っても「私のクシャナをさらおうとするのか!」と叫びます。

在りし日の姿など微塵も残っていないお母さんに
ただ、親子を苦しめた毒蛇どもを倒しに行くこと、そして心安らかな日々を送って欲しいとだけ伝えて頭を下げます。

そして、戦艦が蟲に襲われ、紙屑のように引き裂かれる兵士たちのなか
動けないクロトワを抱えて蟲の襲撃から逃れ、怯える兵士たちを庇いながら、
とうとう自分を追いつめた蟲と対峙して『逃げられない死』に直面したとき
最後に口を突いて出るのはかつて聞いた子守唄でした。


かなり端折って書いているので文字ではあんまり伝わらないと思います。

主人公のナウシカももちろん十分に魅力的です。
ただ、やっぱり微妙に超人というか
スタートラインの能力値から違うんですよ。

もちろんクシャナも家柄とか血筋とか一般人と比べて差異はあるんですが
それらが初めからマイナス方向に作用してるんですよね。

ですが自分の力で現状を打破しようとします。
もちろん人殺しにも何のためらいも持ちませんが
その一方で戦場で犠牲になった兵士たちへの手向けとして自分の髪を切って捧げたり、
ナウシカからの捕虜解放の進言を「友人からの進言ならかまわない」と受け入れたり
部下や仲間が人質に取られているのなら政略結婚にも応じるなど

度量の広さが際立ちます。

聞くところによると
某監督による『クシャナ戦記』の話もあったそうですが
某大物監督から「面白くない」とストップさせられたとか、

こんな時代に部隊は揃っていると思います。

巨神兵の実写化もいいですが
ここはせっかくの起案を現実化すべきでしょう。


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