千歳空港の風景
千歳空港の写真です。
以下は、昨年、9月末に飯館村が国に要求した、除染費用です。
福島第1原発:飯舘村 総額3224億円の除染計画公表 東京電力福島第1原発事故で全域が計画的避難区域に指定されている福島県飯舘村は11年9月28日、総額3224億円の除染計画を公表した。住環境は約2年、農地は約5年、森林は約20年で終えるとしている。菅野典雄村長が政府の原子力災害現地対策本部の柳沢光美本部長に計画書を提出し、国の予算措置、中間貯蔵施設や最終処分施設の整備方針を速やかに策定するよう要望した。
内訳は▽宅地等143億円▽農地851億円▽森林368億円▽放射性物質管理費1362億円--など。住宅の追加被ばく線量を年間1ミリシーベルト以下に、農地の土壌中の放射性セシウム濃度を1キロあたり1000ベクレル以下に抑えることを目標にしている。作業で出た放射性廃棄物は村内の国有林にコンクリート製容器に入れて保管。各行政区で除染リーダーを育成する。
これらの計画金額を見ても分かりますが、放射能汚染のすごさと、除染にかかる経費の巨大さにびっくりします。これらの費用は結果的に、税金、東京電力管内利用者が負担することになります。電力会社は原子力エネルギーが単価あたりで一番安いとよく宣伝しますが、このような状況を排除しており、廃炉、核廃棄物処理、保管を含めて計算すれば、一番、原子力エネルギーが高価なエネルギーとなるはずです。
また、放射能汚染により、地域の線量が高くなっている地域は除染を早く、大規模に行う必要があります。除染規模の拡大、スピード化は、地域の再生にとっても重要な意味をもたらします。
<屋敷林除染 線量低減に効果 飯舘村の住民、自宅で実験>
福島県飯舘村の住民が、民家と接する屋敷林で研究者と除染実験を行い、空間線量を4分の1以下に減らした。枝切りと林床の土のはぎ取りを組み合わせた方法を試行。「道半ばだが、家と屋敷林を一体にした除染こそ必要と、国に示したい」と話している。
実験を行ったのは、同村比曽地区の前区長で○さん(57)。
87世帯の比曽は比較的線量が高く、今は居住制限区域。避難生活を送る住民が線量を測り続け、研究者らによるNPO法人「ふくしま再生の会」(田尾陽一代表)と組んで全域の土壌測定も行った。
今回の実験も「住民自らが帰村への希望を模索する活動の一環」として、○さんが自宅を除染実験の場に提供。つくば市の研究機関の放射線専門家岩〓広さん(37)ら再生の会の協力メンバーと8月から取り組んだ。
○さんらは、屋根の除染の後も2階の部屋の線量が減らないことから、裏の屋敷林からの影響に注目。高さ30メートル近い杉の枝々に「福島第1原発事故で飛来した放射性物質が多く付着した」(岩〓さん)とみて、はしごが届く8メートルほどの高さまで枝切り作業を行った。
実験範囲は、家の周囲と、境を接する屋敷林の奥行き約20メートル。林床に積もった落ち葉を除去し、小型ショベルカーを入れ、表土から十数センチの土をはぎ取った。廃土や落ち葉は、深さ約1メートルの粘土層まで穴を掘って埋め、きれいな土で覆った。
実験前後の線量の変化を測った結果、家と屋敷林の境の計測地点では、地表面が20.5マイクロシーベルトから1.8マイクロシーベルトに減り、地上1メートルの線量も9マイクロシーベルトから2マイクロシーベルトに減った。
家の周囲、屋敷林の計23地点で、実験後の計測値は1~3マイクロシーベルト(いずれも地上1メートル)と低く、生活圏を一体にした除染の効果が確かめられた。
○さんは「高所の枝切り、急斜面の場所での作業などに課題はあるが、実際にここまでやれると分かったことは希望だ。各地区の除染を行う国にデータを示し、住民の提案を採り入れてもらいたい」と話している。
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