人気投票的な候補者選びと、マスコミ報道には辟易します。桝添が世論調査で有利だ。細川・小泉連合で反原発に期待し、民主党がその筋で動いている。とかーージャーナリストの著名人を担ぐことなども報道されています。確かに、選挙は当選することが重要であり、その候補者選びが注目することも確かですが、余りにもその政治的レベルの低さにはうんざりします。
東京とは16兆円余りの財政規模を持った、日本の首都であり、ある意味では日本の顔的な自治体です。その自治体の長が、何を考え、何をしようとしているのかは東京都民だけの問題とはいえません。アメリカのニューヨーク市長がよく出てきますが、比較されるような顔ともいえると思います。また、安倍、自民党政権が公約違反、公約をしない政治課題を次々と強行する中での自体首長選挙であるという点でも、国政に非常に大きな影響を与える点でも重要な自治体首長選挙となっています。猪瀬前知事が特定の団体から巨額の政治資金を賄賂としてもらい辞職したことも検証され、正す首長選挙課題です。11年3月11日震災、福島第一原発事故、放射能汚染は関東圏、特に、首都圏のエネルギー供給が問われた事故でもあります。福島地域の20万弱の避難者がいる中での東京都民の判断は震災被害者、福島第一原発事故により苦しむ避難者、被災者の苦しみに向き合うという点でも政治的に重要な選挙です。
個人的人気で選挙戦が戦われる傾向があることは確かですが、それが常識ではありません。まして、このような政治的重要問題が山積する中で行われる都知事選挙にあたり、都民が誠実な判断を下されることを要望します。
桝添氏は、自民党政治の中枢にいた人物であり、改憲、新自由主義的な政治経済理論を信奉する点では、自民党安倍、極右政権と大差はありません。また、細川氏は、小選挙区制殿導入、消費税制度の提案をした総理であり、現在の自民党型政治制度の諸悪の根源を起案し、促進した人物です。小泉氏とともに原発反対を主張し始めていますが、細川、小泉両氏が進めた規制緩和、民営化、新自由主義的な政治経済政策の反省を抜きにした人気投票的な選挙は犯罪的な結果しか残さないことはあきらかです。本当に、反原発の実現というのであれば、一致点で、宇都宮さんとの協議も行うべきです。党派の問題ではなく、一貫して主張し、戦ってきた宇都宮さんのほうがはるかに誠実で、信頼性が高いことはあきらかです。