ゲーム・コミック・遊び雑談

TVゲームの話がメインですが、コミックやその他の遊びなど色々と。お気楽な話から業界への苦言まで。

スナッチャー(PC・PCE・PS・SS)

2008年05月06日 13時36分52秒 | パソコン
今迄書いていないのが不思議という気もするし、自然という気もします。とにかくコナミの名作ADV「SNATCHER」(スナッチャー)です。1980年代の末に出て「今世紀最高のADV」などと評されていました。

「あと10年以上もあるのに、どうなんだろう?」とは思いましたが少なくともそれ以前の作品と比べると断トツだったと思います。コナミの入社を希望する人達にとって動機となったタイトルとして「グラディウス」と「スナッチャー」が2分していたそうです。

特に一家言ある訳でもなくまた時代は21世紀に入り色んなゲームが出てきました。そのうち書こうとは思っていましたが引き金となったのはタイトルについての裏話をちょっと知った事でした。

最初は「JUNKER」(ジャンカー)にする予定だったのが某メーカーの麻雀ゲームで「雀華」(じゃんか)というのがあって商標が取れそうになく泣く泣く変更したそうです。

それはさておき、「スナッチャー」はサイバーパンクのADVでPC-88というハードの性能を限界まで引き出してそれまでのゲームとは一線を画すような映画的演出に主眼を置いたゲームです。映画的演出というものはENIXの「JESUS」(ジーザス)やFalcomの「YS」(イース)シリーズなどでも意識されていますが、更に進んだこの「スナッチャー」によって将来ゲームが映画のようになる事を強く意識したユーザーの数はかなり多いのではないでしょうか。

当初のPC版では物語が完結していなく、後に出たPCE版でついにラストまで描かれて完成しました。このPCE版は正に不朽の名作と言えるでしょう。

後にPS・SSでも移植されましたが・・・・・・かなりのデキの悪さに辟易しました。同様の感想を持った人が大半ではないかと思います。

それまではファミ通誌の読者の思い出に残るソフトとして必ずこの「スナッチャー」がランキングに残っていました。落ちそうになると組織票によって必ず維持されてきたのですが、PS・SS版が出てからしばらくするととうとうランク外に落ちてしまいました。

PS・SS版によって『裏切られた』感が強かったのではないかと思います。この移植が出た事によって思い出の中に美しく残っていた「スナッチャー」の醜態を見せられ、メーカーの思い入れが感じられず、それによって固定ファンだったユーザーの気持ちも離れて行ったのではないでしょうか。