■2005年 アメリカ 96分
■原題「THUMBSUCKER」
■2007.11.25 wowow
■監督 マイク・ミルズ
■出演
ルー・ブッチ(ジャスティン・コップ)
ティルダ・スウィントン(オードリー・コッブ=母)
ヴィンセント・ドノフリオ(マイク・コッブ=父)
ヴィンス・ヴォーン(ギアリー先生)
キアヌ・リーヴス(ペリー・ライマン=歯科医)
ベンジャミン・ブラット(マット・シュラム)
ケリ・ガーナー(レベッカ=彼女)
《story》
「フツーに心配な僕のミライ」
17歳の少年ジャスティンの悩みは、親指を吸う癖があることだった。両親も、なかなか治らない癖に苛立ちを隠せなかった。ジャスティンは、かかりつけの歯科医に催眠術をかけてもらうが、ますます不安になり、落ち着かない行動を取るようになる。学校側はADHDだと判断し、、薬を飲むように提案した。ジャスティンの毎日ががらりとかわり、ディベートの大会で好成績を収めるようになる。しかし、ある日、薬を飲んでいるところを友達に見られ、捨てる。そして、自分の周りの人たちも、それぞれの挫折から抜け出せず悩んでいることを知る。内緒で応募していたニューヨーク大学の合格通知がくる。大学に向かうバスの中には、親指を吸う笑顔のジャスティンがいた。
気にすることが一番悪いのかも
大なり小なりみんな悩みを抱えているもの。自分だけが大きな悩みの渦の中でもがき苦しんでいるように思うときがある。そんなときは周りは見えないし、誰かを責めたり、苛立ちを人にぶつけたり、できることも壊してしまう。でも、自分の悩みの小ささを感じたとき、視界が開ける。そして、さまざまな悩みを抱えている多くの人が見える。「みんな同じなんだ」という安心感。それもときには大事な視点だ。自分を解放できる視点だ。優越感に浸って、他人を嘲るためではない。人を自分を見つめる視点なんだと思う。それで自分の可能性が大きく広がり実現できたら最高じゃないか。薬・・それも時には必要だ。抑圧している自分が解放されなければ、どんどんどん底に落ちていく。心地よい風に吹かれ、自分を縛る何ものも感じない開放感。新天地での明るい未来が広がっていく。