■2006年 日本 106分
■2007.12.5 wowow
■監督 安田真奈
■出演
上野樹里(稲田怜=次女)
本上まなみ(稲田瞳=長女)
沢田研二(稲田誠一郎=父)
中村静香(稲田香=三女)
林剛史(鈴木裕也)
笠原秀幸(牧村耕太)
新屋英子(野村おばあちゃん)
深浦加奈子(橘優子)
《story》
「家族の絆はプラスとマイナス、くっ付いたり、離れたり」
稲田怜は21歳。父に反発し東京に出てイラストレーターとして働いていた。しかし、上司とも衝突して会社を飛び出す。そこへ、父が入院したから実家にすぐに帰れと、妹から手紙が来る。慌てて帰ると、ただの骨折だった。怜を帰らせようとした姉妹の企みだった。姉妹に頼まれ、電気屋のイナデンを手伝うことに。儲けにならない仕事ばかり引き受けていた父に反発していた怜だったが、いやいやながら店の手伝いを始める。一軒一軒まわるうち、製品を売ればいいのではなく、製品を通しての人と人とのつながりを目にしていくのだった。
わかるんだけど
人と人とのそんなつながりが大切だということはよくわかるんだけど。今の私には一番つらいことかもしれない。求めているけど縛られるのが絶えられない。少しでも安い方がいいけど、その物について語れる相手がいるのもいいものだ。そこで買わなければいけないと思うとつらくなる。別なメーカーの別な種類の製品がほしくなることもある。そこで買ったものが他の店で大幅に安く売られていたらくやしくなってしまう。結局、損得を考えているいやらしさ。つらいところだね。
自分のことしか考えていないから人と衝突するんだろうなあ。人の事を考える余裕がないんだと思う。もし余裕があったらあったかい心でいられるよね。怜の気持ちもよくわかる。いつも不満だらけで、自分のどうしようもない心、自分をコントロールできないつらさ。でも、こうして実際に何かをしてみたらちがうんだよね。逃げてしまったらわからないけど、飛び込んでいったら何かを発見できる。そして心が穏やかになって人も自分も許せるようになれるんだと思う。言えること、言える姉妹がいたことが幸福のスイッチなんじゃないかな。
公式サイト「幸福のスイッチ」