そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

山のあなた 徳市の恋

2008年06月17日 | 人間/社会派ドラマ


2008年 日本 94分
2008.6.15 TOHOシネマズ緑井
■監督 石井克人
■出演
   草なぎ剛(徳市)  加瀬亮(福市)
   マイコ(三沢美千穂)  広田亮平(大村研一)
   宮永リサ(お春)  黒川芽以(お菊)
   津田寛治(鯨屋番頭)  三木俊一郎(喜太郎)
   田中要次(亀吉)  森下能幸(サワ金造)
   三浦友和(鯨屋主人)  渡辺えり子(お秋)
   松金よね子(按摩宿泊所女将)
   洞口依子(お凛)  堤真一(大村真太郎)

 《story》

「見えない目で、あなたを見つめていた」

目の不自由な按摩の二人。勘が鋭い徳市と仲のいい福市。二人は、冬は海の温泉場で働き、春になると山の温泉場で働いた。春先、二人は山の温泉場に向けて、目明きに負けまいと歩いていた。そこに馬車が通りかかった。東京からやてきた少年と叔父、そして美千穂という女性が乗っていた。美千穂は、徳市に按摩を頼み、次の日の朝も徳市を指名して按摩を頼んだ。しかし、徳市をからかうようにどこかに行ってしまう。徳市はそんな彼女に密かに惹かれ始める。しかし、美千穂は少年やその叔父と親しくなっていく。そんなとき盗難事件が起きる。徳市は、美千穂の近くで起こる事件に、彼女を怪しんでいた。そして警察が温泉場にやってくるという情報を聞いた徳市は、美千穂を連れて逃げる。犯人は彼女か。徳一の恋の行方は。

 のんびり、ゆったり><

確かに温泉に入ってくつろいでいるような雰囲気に包まれる映画だった。ただ、もっと胸を熱くしたいという欲求不満は残った。劇場の中は、おじいさんやおばあさんばかりだった。映画が終わり、劇場を出ながら、おばさんが「感動がなかったね」と言いながら歩いていた。ほのぼとして好きだけど、今ひとつ盛り上がる場面がほしいのは確かだと思った。どこにでもありそうな話題の中で、「へー」と感心させられたり、「そうだったのか」と驚いたり、人への深い思いに心を動かされたり、高くなくてもいいけど、小高い山ぐらいには登りたかった。なんだかあまりに平坦すぎるのかもしれない。でもまあ、のんびりゆったり、リラックスしながら見ることができたから満足としよう。

あんな開放的な宿って今はないよね。障子一枚で、となりの部屋と仕切られ、昼間はすべて開けっぴろげで、お互いが見える。今では考えられないよね。旅の楽しみに、いろんな人と出会い、会話を広げることがある。その場を提供してくれるのが宿。会話が苦手だったり、人見知りする人にしてみたら、苦痛かもしれない。プライバシーも何もない。

按摩は今はマッサージかな。頼んだらいくらくらいでやってくれるのだろうか。1000円くらいなら頼むかな。4000円もしたら我慢する。でも、4000円も出して次の日体中が痛いのなら、そりゃあマッサージじゃないよ。訴えてやる、と言われても仕方ないよね。

 公式サイト「山のあなた 徳市の恋」