■2006年 日本 118分
■2008.4.19 日本映画専門チャンネル
■監督 熊澤尚人
■出演
市原隼人(岸田智也)
上野樹里(佐藤あおい)
蒼井優(佐藤かな=妹) 酒井若菜(麻倉今日子)
鈴木亜美(久保サユミ) 相田翔子(森川千鶴)
小日向文世(佐藤安二郎)
佐々木蔵之介 (樋口慎祐)
《story》
「近くにいたのに」
あおいの友達をストーカーしていた智也。いつか無邪気な智也を、あおいは自分が作っている自主映画制作に誘う。あおいはいつでも単純に人を好きになる智也の手助けをして、智也もまたあおいを頼っていた。社会人になったあおいは、監督を目指して留学を考える。久しぶりにあった智也に、自分の気持ちを伝えるが、自分のことを友達としか見ていない智也に落胆する。アメリカに渡ったあおい。恋人と別れたばかりの智也。智也は、まっすぐな不思議な虹の写真をあおいに送る。その日、あおいが乗った飛行機が墜落する。遺骨となって帰ってきたあおいの家で、大学時代に撮った映画を見る。渡されたあおいの携帯。智也の中のあおいは・・・・。
こんなに気づかないことってあるのだろうか
見えているけど見えないふりをしているのだと思う。それはある。一番気になる存在だけに、一番表に出さないようにしていまうことはある。自分の気持ちって、人を愛しているかどうかってわからないことってあるのだろうか。一番身近にいる人は、いつでもそばに居て欲しいと思う。都合良く、助けてほしいときだけ頼って、それ以外は眼中にない。それではあおいの心が切なくて仕方ない。映画だから死んでしまったけど、死んでしまって初めて気が付く切なさがあった。でも、現実には留学の話が出たときに気づくよ。彼女が遠くに行ってしまったときに、会えない現実に自分の気持ちは揺れるよ。智也は単純に人を好きになったのではなく、ただ遊んでいただけのような気がする。本当の恋愛が出来ていなかったのだ。本当の愛する心がわかっていなかったのだ。ビデオ屋の女性も映画の女性も出会いの女性も、うわべだけで本気ではなかった。単純なようで不器用だったのかもしれない。結局死んでしまって初めてわかる気持ちって、それからどうにもならないわけだから、つらいだけだね。
公式サイト「虹の女神 Rainbow Song」