そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

ファミリー

2008年04月17日 | 人間/社会派ドラマ

2004年 韓国 96分
■原題「A FAMILY」
■2008.4.11 muvie plus
■監督 イ・ジョンチョル
■出演
   スエ(ジョンウン)  チュ・ヒョン(チュソク=父)
   パク・チビン(ジョンファン=10歳の弟)
   パク・ヒスン(チャンウォン=かつての弟分)
   オム・テウン(ドンス)  チョン・ウク (ビョンチョン)
 
 《story》

「3年ぶりに再会した父娘の
      かけがえのない《最期の10日間》」
「娘は父の「命」を救いたかった。
             父は娘の「未来」を守りたかった。」


3年の刑期を終え、家に帰ったスエ。弟の10歳のチュソクは、姉が日本に留学していたと教えられ、帰ってきた姉を大いに喜ぶ。しかし、年老いた元警察官の父は「なぜ帰った」と冷たい。片目がつぶれた父は、警察官をやめて魚商売をしていた。6年前に母が死んだのは父のせいだと思っているスエは、父を嫌っていた。スエは、美容院で働くようになり、いつか自分の店を持つことを願っていた。かつての仲間の弟分のチャンウォンを訪ねたスエは、彼がボスとなって組織を経営し、彼の事務所から大金を奪ったとして、そのお金を返すように要求される。チャンウォンは、美容院で脅しをかけたり、スエの父や弟に手を出そうとする。家族に迷惑をかけまいと自分の力で切り抜けようとするスエ。白血病で余命を宣告され、犠牲になっても娘を守ろうとする父。今明かされた真実と困難な現実を前に、心を通わせ始めた父と娘。

 小さな子が温もりを作る
あの10歳のチュソクの存在は大きいと思う。あの子がいるから、スエも家に帰ってきたのだ。父親だけなら、きっと家には帰らない。誤解したままどこか遠くで生きるだろう。真実を知らぬまま生き続けるかもしれない。父の優しさを知らぬまま。しかし、あのやくざのボスはいやだね。人を不幸にして喜ぶ人間は大嫌いだ。刺されて当然、殺されて当然だと思う。でも、殺す人間をも不幸にするから最悪。父親が身代わりになって、娘のスエと10歳の息子のチュソクは幸せに暮らせるようになったけど、チュソクが大きくなって青年になって、このときの出来事を考えるようになったら、また大きな波乱がくるような気がする。本当のハッピーな生活は、いくつもの大波を超えなければやってこない。
蚊帳の外というのは寂しいものだ。何のために生きているのだろうと、ふっと疑問に思い不安になる。もう夢もそれほどのものもないし、安住の地というものが恋しいけど、到底難しい。私の未来はただ生きていくだけの孤独の毎日なんだろう。世の中の動きを見ても、未来の幸福は考えられない。動けなくなったら、だれかそっと眠らせて欲しいものだ。