そよかぜから-映画

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スパーク 見えない境界線

2008年04月05日 | サスペンス/ミステリー

1998年 アメリカ 103分
■原題「Spark」
■2008.3.23 wowow
■監督 ギャレット・ウィリアムズ
■出演
   テレンス・ハワード(バイロン)
   ニコール・アリ・パーカー(ニーナ)
   ブレンダン・セクストン3世(ムーニー)
   サンドラ・エリス・ラファーティ(デブ)
   ティモシー・マクニール(スチュアート)
   トム・ギルロイ(ジャック)
   ジョージ・ガーデス(アール)

 《story》

黒人のバイロンとニーナは、車でロサンゼルスに向かっていた。田舎道で車が故障し、立ち往生しているところに、ムーニーという白人の青年が通りかかり、車を近くに修理工場に運んでくれる。そこは、ムーニーの父親が経営する工場だった。そして、その町は黒人がいない町で、住人の視線が気になった。修理後、見積もりと大きくちがう請求にバイロンは激怒する。車で町を抜け出したものの、再び故障する。そしてまた、ムーニーが現れ修理工場に連れて行く。部品がないので、近くのモ-テルに案内される。彼らを見る、住人の異様な視線の中で、母親を事故で失ったムーニーだけが、バイロン達の世話をした。しかし、ムーニーの行動は、まれでバイロンを何かに巻き込むかのように・・・。ムーニーの父が殺された。警察は、拳銃の指紋からバイロンを追う。

 人の良心を信じたいけど

もし私が黒人の町に入り込んだとしたら・・。その町の人たちの目が鋭い視線だったら、どんな恐怖を感じることだろう。バイロンの恐怖は感情的になって、怒りになって現れて、逆効果になってしまった。ニーナのように、相手の感情を逆撫ですることなくすみやかに町を出ようとしたら何も起こらなかったかもしれない。人種差別に関わらず、外部の人間を異端視する町はよくある。小さな田舎町ほどそれは強いかもしれない。この話は、人種差別が発端になっているのではなく、ムーニーという復讐心を持った青年の異常な行動が中心になっている。黒人に対する好奇な目は、多少のいじわるはあっても、暴力的な言動になることはなさそうだ。ムーニーの行動をもっと異常に見せるために黒人差別を利用しているだけだ。

人の良心ってすぐに信じてしまう。今までだまされたことがないから、人の本心が見えていないからかもしれない。おだてられたらすぐに乗ってしまう。今回の人事だってそうだ。本当はいやだけど、自分に力がないとわかっていても、自分がいかなければ迷惑がかかると思うと承知してしまう。いい結果にならないことがわかっている1年間が始まるのだ。そりゃあよくなることを目指して精一杯がんばるけど・・。