そよかぜから-映画

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ネタばれあるかも、気をつけて

男はつらいよ34 寅次郎真実一路

2006年10月15日 | コメディ

1984年 日本 107分
■2006.10.15 BS2
■監督 山田洋次
■出演 渥美清(車寅次郎)  倍賞千恵子(さくら)  大原麗子(富永ふじ子)  米倉斉加年(証券会社課長・富永)
 下絛正巳(おいちゃん)  三崎千恵子(おばちゃん)  太宰久雄(タコ社長) 佐藤蛾次郎(寺の下男) 吉岡秀隆(満男) 前田吟(博) 笠智衆(御前様)  津島恵子(富永の姉) 桜井センリ(九州のタクシ-運転手) 関敬六(テキヤ仲間)  風見章子(ふじ子の母)  辰巳柳太郎(富永の父)  美保純(タコ社長の娘・あけみ)

《story》
タコ社長とけんかした寅は上野に飲みに出た。しかし、お金が足りなくなり、さくらに電話するが怒られてしまう。そばで飲んでいた会社員(富永)が、勘定を払ってくれた。翌日、お礼をかねて富永の会社を訪ね、仕事が終わった彼と再び飲む。朝、目覚めた寅は、富永の自宅に寝ていた。すでに彼は自宅を出て出社していた。彼の奥さんに朝食をすすめられたが、二人だけがいることに気づき、家を出る。
ある日、富永は、長時間かけての会社への行き来にうんざりし、蒸発してしまう。彼の奥さんから相談を受け、九州の彼のい故郷で彼を見たといううわさを聞き、寅と奥さんは飛行機で九州の鹿児島、枕崎に向かう。しかし、見つからなかった。

◎他人の勘定を払ってあげようとする人もいるんだなあ、まれな優しい人だと思うよ。それに、そのお礼にと、次の日にまた飲みに誘うのも寅さんならではだと思った。それにうわをかけるように、仕事が遅く終わって、一緒に飲みにいくなんて、酔った寅さんを自宅に連れて帰るなんて、めずらしいお人好しだと思った。そんな人が、あんな株式の慌ただしい中で仕事が続くのだろうか、人の心の裏をかくような仕事に向いていないような気がした。のんびり海を眺め、自然の中で時間を忘れて、たたずんでいたいよね。
「おれは醜い」-このまま彼がいなくなればと思う自分。奥さんとの旅を楽しいと思う自分。あるよなあ。心の中で、そんな自分のことだけを考え、他人の不幸をのぞむことって、けっこうあるよなあ。でも、そんな自分の姿を自分で見ることができる寅さんはえらいよね。それを戒める寅さん立派だよね。でも、つらいよね。