そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

旅の贈りもの-0:00発

2006年10月09日 | 人間/社会派ドラマ

2006年 日本 109分
2006.10.9 サロンシネマ2
■監督 原田昌樹
■出演 櫻井淳子(由香)  多岐川華子(華子-女子高生)  徳永英明(越智太一先生)  大平シロー(若林-サラリーマン)  大滝秀治(真鍋善作)  黒坂真美(ミチル)  樫山文枝(本城多恵)  梅津栄(本城喜助)  石丸謙二郎(列車の車掌)  細川俊之(網干)  正司歌江(浜川裕子)

《story》

「夜汽車のベルが鳴る。いまハートフルな旅が始まる」
「誰もが旅に出たくなる。」


偶数月の第3金曜日、深夜0:00大阪発の不思議な列車に、悩みをかかえた男女5人も乗り込んでいた。列車は翌朝、「風町」の到着した。そこは時代に取り残されたような田舎の町だった。
由香は年下の彼とハワイ旅行に行くはずだったが、空港で彼の浮気を目撃し、逃げ出し、列車に乗った。華子は、自殺をしそこねて、行く当てもなく、列車に乗り込んだ。ミチルは、タレントを夢見ていたが、かなわぬまま、列車の不思議な旅に何かを期待していた。若林は、会社をリストラされ、妻子に疎んじられ、何となく列車に乗り込んだ。網干は、先立たれた妻の遺影とともに、旅を楽しんでいた。風町には以前、この列車でたどりついた越智先生が住み着いていた。
さあ、5人の旅の行方は・・・。

◎ドラマでよくある展開だった。先が読める、こうなるだろうなと思いながら、それでもドラマの展開に入っていける。私は単純なんだろうか。それとも、いいように見ていこうとしているのか、よほどのものでない限り、映画館で見るという条件があれば、満足だ。大きなスクリーンに映し出された風景の中に入り込んでいければそれでいい。
「風町」これは架空の町だって。広島のロケあり、岡山のロケあり、合成されたものらしい。でも、のんびりさわやかな風が舞う町、ゆっくり歩いて見たい町だと思った。不器用な私が、早く早くとせかされて大きな失敗をする。でも、ここなら、「ゆっくりでええよ」「のんびりやりんさい」と失敗も暖かく見てもらえそう。競争社会で、いつも評価を気にしながら働き、時間に追われ、量に埋もれていく今。自殺をしたくなるのもわかるよ。行ってみたい風町、それでいいんじゃないかな。

公式サイト「旅の贈りもの-0:00発」

郡上一揆

2006年10月09日 | 歴史映画/時代劇

2000年 日本 112分
■2006.10.9 BS2
■監督 神山征二郎
■出演 緒形直人(定次郎) 岩崎ひろみ(かよ) 古田新太(喜四郎) 前田吟(平右衛門) 山本圭(善右衛門) 篠田三郎(秩父屋半七) 永島敏行(孫兵衛) 林隆三(四郎左衛門) 加藤剛(助左衛門) 林美智子(たつ)  犬塚弘(清兵衛)  平泉成(藤弥一郎)  内藤武敏(青木次郎九郎)

《story》

「その時がきた」

江戸時代1754年、現在の岐阜県、美濃国。藩主金森は、農民に対して、『検見取り』(出来高によって年貢を変える)を実施しようとしていた。それに対し、120余りの村から3000人以上の農民が八幡城にかけつけ、国家老から、検見はしないというお墨付きをもらった。
しかし、翌年、藩主は庄屋らに圧力をかけ、強行策に出てきた。農民たちは、代表者を江戸に送り、江戸の藩邸に直訴するのだった。それも成果があがらぬまま、藩はさらに強行に出てくるのだった。定次郎らは、死を覚悟し、幕府へ箱訴を決意。

◎「一揆」を、こんなに多彩なキャストで大がかりに扱った映画はめずらしいと思った。江戸時代といえば、武士が中心となる映画が多い。でも、江戸時代の多くの国民は農民であり、そこにこそ多くのドラマがあったはずだ。だから、そんな農民の苦悩を描いたこの映画は希少価値がある。
ただ、言葉がよくわからなかった。何を言っているのか意味がわからない会話があった。それにその時代の物事の言い方が、すぐに理解できなかった。「検見」もそうだ。あらかじめ解説を読んでおくか、その時代の様子をよく知っていなければ、この映画はおもしろくないかも。
今に通じることで、たくさんの人で力を合わせれば、流れを変えることができるということだ。お互いに気遣い、助け合って、力を合わせようと、がんばっている姿がいい。