お世話になった人

2011年01月28日 | 自分 -

人にも、モノにも、寿命はあり・・・
美しい引き際というものもあるように思う。


10年弱前に三年間お世話になった、尊敬している「大好きな方」がいたが、
本日、最後のお勤めを終えて「正面玄関から出て行かれる」という連絡を受けた。

おそらく、花束贈呈などのセレモニーがあって、多くの人々に見送られ、
お帰りになられるのだろう。
現在、66歳。
年齢だけを考えると、働くには「これから」だとも思うし、
健康や余生を考えれば、ゆっくりと時間を要して休息してもよいのかもと思う。


まるでお見送りに誘われるように、突然の電話を受けて、胸が騒いだ。
「君は仲良かったよね、
 僕らは雲の上の人だけどさ~。
 だからね、一応ね、とにかく知らせておきます」
本当にありがとうございます。知らせてくださって・・・。
去就が気になっていたし、(私自身は)お元気なのかと、時々思い出していたから。


その人は、常に忙しくて、顔も広くて、付き合いも懐も大きい人なので、
そう簡単に連絡してはご迷惑になるだろうと・・・私自身がすごく我慢して
影ながら見守っていた部分もあった。
その会社は(国民のほとんどが知っているぐらい)有名で、会社内もとても大きい。
私が時々そこを訪問した際に、エレベーター前などで偶然に会ったことはあった。
そういう場合は、お互いに「いやぁ」「キャー」と声をあげて、驚いて・・・
次のエレベーターが来るまでの立ち話を楽しむぐらいだった。
これが、その会社を辞してからの…その人との関わり合い方だった。
 <しかし、稀な偶然はそう簡単には訪れないものだったけれどネ>

今は、やっと少し「お休み」がとれるのではないかと、勝手に予想している。

ずっと、ずっと、頑張ってこられた素晴らしい人で、たくさんのことを教わった。
私にとっては、大事な人でもある。



最近の私は、お世話になった人には、「会えるときに会っておこう」という、
とても素朴で単純な気持ちのために動いている。
いただいた情報は、願ってもないことで・・・
私は、笑いながら、こう答えた。
「今は、きっとお忙しいでしょうから、落ち着いた頃に、ご連絡して
 ご自宅まで遊びにいきます。とっても素敵な場所だから・・・・」
私は、以前に、風情あふれるご自宅に(ご招待を受けて)あがりこんで
お邪魔した経験がある。

その言葉のとおり、お住まいになっていらっしゃるご自宅の近くまで行って、
バレンタインチョコレートでも渡してこようかと、思ったりもしている。
近くには美しい海が広がっているし、素晴らしい景色が続いている場所だ。
自然が豊かな場所で、有名な観光地でもある。
行くだけでも、価値あるところだと思う。