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読書感想文【黒笑小説】その1

2005年05月18日 10時23分04秒 | 読書感想文
昨日買って一日で読み終わってしまった。
ユーモア短編集といったところか。12篇中4編ある文壇話は登場人物が共通している。他は独立した話。
どの話もちょっと短すぎるというか、腹八分目みたいな感じがした。

とりあえず各話を独断で評価してみた。

黒笑小説

<文壇話>
「もうひとつの助走」
作家寒川はある文学賞の候補にのぼっていた。これで候補となるのは5回目。受賞作の発表当日、今度こそはという思いとはうらはらに、表面上は賞などまったく気にしていないように振舞う寒川。一方、寒川を囲む出版社の人間たちも表向きは寒川をおだてながら、内心ではまったく期待していなかった…。
感想:☆☆
ストーリーは面白かったし、登場人物それぞれの思惑も笑ってしまうのだが、オチがなんかいまいち。
逆にいうとオチ以外は面白かった。寒川のキャラもいい感じ

「線香花火」
新人賞を受賞した熱海。セールスマンをしていた彼は作家と二足のわらじをはくことにした。一方、賞を主催した出版社の方では、熱海の作品も熱海自身も全然印象にない…。
感想:☆☆
これもストーリーは面白かったんだけど(熱海の勘違いッぷりとか)いまいちオチがっ。それにしても熱海の作品が酷評されていたのになんで受賞できたのかは不思議。

「過去の人」
新人賞の受賞から一年、熱海はその間、短編2本と本を一冊だしたが、出版会からはほとんど忘れられた存在となっていた。そして今年の新人賞の発表があり、受賞パーティーに熱海も招待されたのだが…。
感想:☆☆☆
もう少し長い話にしてほしかったなぁと思わずにはいられなかった。相変わらず熱海の勘違いっぷりが面白い。

「選考会」
作家寒川に新設された賞の選考員の話がきた。30年間作家を続けてきた寒川にとって、選考員となることは夢であった。浮かれる寒川。だが選考では3人の選考員が推す作品がバラバラとなり、選考はこじれる…。
感想:☆☆☆☆
オチは読めたんだけど、でも面白かった。

とりあえずここまで。

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